愛しい我が子の育児と、やりがいのある仕事。
多忙ながらも充実した日々を送る、働くママたち。
…けれど、そんなキラキラした“ママ”たちの世界には、驚くほど深い嫉妬と闇がうずまいているのだ。
ある日、1人の幸せな女性に、得体の知れない悪意が忍び寄る―。
悪いのは、一体ダレ…?
「きゃっきゃっきゃっ」
コロンと丸い小さな鈴が鳴るような、可愛らしい子どもの笑い声。
最愛の息子と夫が手をつなぎ、じゃれながら目の前を歩く姿を見つめる麻紀は、胸の奥からこみ上げる幸福感に酔いしれていた。
― あぁ、本当に幸せだな…。
平凡な日常。だがこれほどに美しい景色を、自分は今独り占めしている。そう思うと、なぜだか涙が溢れそうになるほど愛おしくてたまらない。
北山麻紀、37歳。広告代理店を3年前に辞め、今はオーガニックコットンやウールなどの、天然素材を主に使用したベビー用品の会社を経営している。
夫は寛人、41歳。学生時代から起業家として活動している。4年ほど前に、彼の会社の1つがアメリカの大手企業に買収され、以降はスタートアップのアドバイザーやコンサルタントをしていた。
最近では、準備を進めていたICTを活用した“スマート保育”を行う新会社を立ち上げ、徐々に忙しくなってきたところだ。
「ママー。手、つなごう!」
4歳の息子・海に呼ばれ、麻紀は笑顔で2人のもとへ駆け寄った。
この記事へのコメント
・2人目がほしいができない
・姑が育児に口出し、麻紀の商品が欲しくても買えない
・母親になった途端旦那に浮気されたか、旦那がモラハラDV男で家庭が崩壊している
この辺かな