2013.03.21
一つの店で二つの形態 おトクな二毛作レストラン Vol.4btd/おとしぶた。
豚肉に特化し、異なる“手法”で旨さを伝える
※こちらの店舗は、現在休業しております。
渋谷の公園通りに面するビルで3つの“異業態”の店を営む芳賀大地氏は有言実行の人だ。『やきとん大地』、『btd』、『おとしぶた。』。すべての店に共通するキーワードは、豚肉料理を扱う店であるということ。
今年で開店10周年を迎える『大地』ではやきとんを、階下の『おとしぶた。』ではフレッシュな豚ホルモンを使った創作料理を、そして、同フロアに昨年オープンした『btd』では、銘柄豚のグリルを、といった具合に“アプローチ”を変え、豚肉の魅力を余すことなく食べ手に伝える。
2年前『おとしぶた。』の取材で店を訪れたとき、芳賀氏は「近い将来、焼き肉スタイルの店もやりたいと思っている」と話していたが、こんな短期間でその夢を実現させようとは……。
中央に厨房を据え、1フロアをブロッキングすることで、入口から向かって右は『btd』、左は『おとしぶた。』とする発想もユニークだが、料理のほうにも豚肉を知りつくす芳賀氏のアイディアがキラリと光る。
豚の脳ミソとクリームチーズを春巻きの皮で巻いてみたり、焼きそばにハチノスや小腸を入れたりともつ好き垂涎の料理が『おとしぶた。』の“持ち味”であるのに対し、『btd』のほうはグッとシンプル。数ある銘柄豚のなかでも芳賀氏が「脂身が本当に旨い!」と太鼓判を押す帯広のどろ豚をメイン扱い、超厚切りのヒレ肉や大判のロースを供する。
豚肉は通常6ヵ月ほどで出荷されるというが、どろぶたは出荷までの日数がさらに2ヵ月ほど長いため、判が大きいのが特徴。店に届いた肉を1~2週間ほど熟成させ、旨みをさらに引き出すのだという。特注の七輪は網のまわりに肉を置くスペースがあり、そこに乗せながら焼いて休ませてを2、3回繰り返すのが、美味しく焼き上げるコツだ。「次は、豚骨を使ったラーメン屋をやってみたいんですよ」
芳賀氏の豚肉にかける熱い思いは、日ごとに増すばかりだ。
店名の『btd』は“Bit-Valley(渋谷) table daichi”の略。豚肉の旨さに感動必至!
若手作家の絵画が飾られた店内。カウンターのほかにテーブル席や個室も用意
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