熟成肉職人名鑑 Vol.3

テラウチ

TERAUCHI

寺内 正幸
53歳

揺るぎない肉焼きのロジックが生む一品。

「“イタリアン”の看板は、もうはずしたいんです」。

開口一番、大胆な発言の主は、寺内正幸シェフ。ご存知、炭火焼き肉料理人の達人である。

10年間続けた西麻布の店を一昨年の秋に閉め、名前も『寺内食堂』に改めて(さらに現在は『TERAUCHI』に)、自宅に程近い二子玉川に新境地を開いたのは、去年の1月のことだ。

「接待目的ではなく、自腹でも自分の料理を楽しみに来て下さるお客さんを相手にしたい」が故の、リニューアルオープンだったとか。奥さまと二人三脚で切り盛りする店の客層は、落ち着いた大人が中心だという。

メニューのラインアップは、西麻布時代とほぼ変わらないが、「自分が食べられなくなったせいか以前よりポーションは小さめ」とのこと。

が、なかなかどうして、十八番の「短角牛の炭火焼」の豪快さは相変わらずだ。昨今、流行の低温調理法も熟成肉も寺内シェフの前では机上の空論。厚さ4~5㎝にカットした短角牛を、強火の炭火で表面を焼き固めつつ、時に休ませながら、大胆かつ繊細に火を入れていく。「肉が内包している血を暴れさせないように焼いていく」のが寺内流。

芳ばしい香りと共に精悍な旨みが滲みでる肉塊は、まさに力の源。寺内シェフのいう肉の魅力に他ならない。

右.「短角牛の炭火焼」 100g/¥2,800 ~。写真は400g。岩手県産短角牛のロースを使用。焼いていくうちに、表面がふっくらと膨らんでくる肉が旨いとか。肉汁を豊富に含んでいる証拠だ。味つけは藻塩の塩のみ 左上.「焼肉店や焼き鳥屋には絶対に負けたくない」と語る寺内シェフ。目指すは“肉のレストラン”だ


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