
~自分のためではなく、チームそしてリーグのために。経営者としての強みを異分野で生かしたい~
令和のニューリーダーたちへ
日本のバスケットボール界には、2005年以降、2つのトップリーグが併存していた。
スポーツ界でも異例のこの事態は、2015年にB.LEAGUEが発足したことで解消される。
現在、B.LEAGUEはバスケットボールをさらに日本に根づかせるべく、改革に向けて邁進している。
その中心人物が、2020年にチェアマンに就任した島田慎二氏だ。しかし、島田氏がバスケットボールと出合ったのはほんの10年前。
それまでは企業で働いたのちに旅行代理店を起業した一経営者だった。旅行業からスポーツ界へ。
島田氏の歩みを紐解いていくことで、経営者としての経験がいかに異なる業界や社会にインパクトを与えるかが見えてくる。
金丸:本日はB.LEAGUEのチェアマンである島田慎二さんをお招きしました。お忙しいところ、ありがとうございます。
島田:こちらこそお招きいただき光栄です。
金丸:今日の対談の舞台は、西麻布にある『ISSEI YUASA』です。昨年、恵比寿にオープンした『湯浅一生研究所』が今年4月に移転し、新装開店。イタリアのトスカーナ州とエミリア=ロマーニャ州で修業を積んだ湯浅シェフによる、日本の旬の食材を生かしたイタリアンと幅広いワインのペアリングを楽しめると、人気のお店です。
島田:金丸さんとのお話も食事も、どちらも楽しみです。
金丸:私は高校時代にハンドボールをやっていて、現在、ハンドボールのクラブチーム「ジークスター東京」の代表を務めています。シーズン中の今は、「なんとかしてジークスターをリーグ優勝させるぞ」と、そればかり考えています(笑)。
島田:わかります。私も最初にバスケットボールクラブの運営に携わったときはそうでした。
金丸:ハンドボールは本場フランスだと、単なるスポーツというより、一大エンターテインメントで、選手もスター扱いです。それに比べると日本の状況はまだまだ。島田さんはスポーツとは無関係の業界で経営者として活躍され、今の立場に就かれました。今日はバスケットボールのお話から、ハンドボールを盛り上げるためのヒントも得たいと思っています。
島田:私のほうこそ、経営者の先輩である金丸さんからいろいろ伺いたいです。
金丸:島田さんの生い立ちからこれまでの歩みを伺いつつ、日本のプロスポーツをどう発展させていけばいいのか、意見を交わしましょう。どうぞよろしくお願いします。