結婚前の、男女の葛藤。
「本当にこの人と結婚していいの?」
大好きなはずなのに、幸せなはずなのに…。そんな想いとは裏腹に、不安は募るばかり。
カレンダーを見ると“結婚予定日”まで残りわずか。そんなタイミングで発覚した、改姓トラブルや妊娠・出産に関するアレコレ…。
2人は無事に危機を乗り越え、幸せな結婚を迎えられる?
「カレと結婚して大丈夫?」一挙に全話おさらい!
第1話:「彼のこと、男として見れない…」プロポーズされた29歳女が不安を抱くワケ
「人としては、好きなんだよ?」
「う~ん。付き合いが長い男女には、ありがちな悩みだけどねえ。人として好きなら、結婚してもうまくいきそうだけどさ」
そう言う結菜の左手には、ショーメのマリッジリングがキラリと輝いている。
そのプラチナリングと“既婚者”という肩書きを手に入れた結菜の存在がまぶしくて、桃香は思わず目を細めた。
「やっぱり私たち“始め方”が間違ってたのかな…」
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第2話:“とんでもない女”認定された…?結婚前提で同棲し始めた彼氏から告げられた、悲しすぎる一言
「…うん、わかった。そうしよっか」
平日は帰宅時間が合わないこともあるから各自で用意し、休日の食事だけ陽介が担当することになった。こんなふうに、何かうまくいかないことがあっても、建設的な話し合いができるところが彼の良い部分である。
― やっぱり、陽介となら良い夫婦になれるかも!
初めのうちは、このルールもうまくいっていた。…しかしそれも、長くは続かなかったのだ。
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第3話:「早く子どもが欲しいなんて言わないで…」29歳女が、婚約者との子を授かることに不安を抱くワケ
まさかと思い、かかりつけの産婦人科に駆け込むと「子宮内膜にポリープの疑いがあり、さらに精密検査が必要だ」と言い渡されてしまった。
しかも子宮のポリープは、放置しておくと不妊の原因にも繋がる場合があるという。どうやらここ数ヶ月間、生理痛がひどかったり、不正出血があったりしたのはコレが原因のようだった。
原因がわかって安心感はあった。だが産婦人科に通院を促され、不安にならないわけがない。ましてや婚約済みとはいえ、まだ結婚前なのだ。
― 「不妊かもしれない」とわかった私と、陽介はちゃんと結婚してくれるのかな。
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第4話:「このままじゃ、婚約解消…?」ようやく結婚まで漕ぎ着けたはずの29歳女が、絶望したワケ
「いきなりこんなこと言って、ごめんね…」
やっとの思いで、ブライダルチェックの結果を陽介に伝えることができた桃香。リビングのソファに並んだ2人の間には、長い沈黙が流れている。
― もしも今度の精密検査でもっと悪い結果が出たら、婚約解消とかになるのかな。
そんなことを桃香が考えていると、やっと陽介が口を開いた。
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第5話:「マズい、婚約者が出世した…」将来安泰なはずの29歳女が、不満を漏らした理由
「俺、来月からいきなり異動になっちゃった…」
桃香と陽介が、子宮内膜ポリープの検査結果に安心したのもつかの間。電話を終えてカフェに戻って来た陽介の顔は、なぜかこわばっていた。
どうやら彼が受け取った電話の相手は、会社の人事部だったらしい。陽介は椅子に座り直し、飲みかけのアイスコーヒーをゴクリと一口飲む。
「えっ、このタイミングで…?どこに異動になったの?」
「それが、海外事業部なんだよね。うちの会社の中で1番花形って言われてるんだけど、仕事量がヤバくて…」
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第6話:モテなかったはずの親友が25歳で寿退社して…。彼女の結婚式でかけられた、キツすぎる一言
「お金はありすぎて困るものじゃないけど、ちょっと心配しすぎじゃない?他に何か理由があるの?」
そう尋ねると、しばらく考え込んでいた桃香がゆっくりと口を開いた。
「…私、結婚しても仕事を辞めたり、キャリアを積むことを諦めたくないの」
桃香が「絶対に仕事を続けたい」と思うようになったキッカケ。それは結菜の結婚式へ出席したときに、彼女に言われた一言からだった。
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第7話:いきなりキレだした彼氏が、部屋を飛び出して…。“空白の4時間”を過ごしていた、まさかの場所
ブログを書いていた経験のある陽介に手伝ってもらい、文章の添削からショートカットキーの使い方まで教わることになった。おかげで、少しずつ副業のための作業にも慣れてきた頃。
「陽介だって忙しいのに…。本当にごめんね」
「全然だよ。俺が仕事中でも、困ったらいつでも話しかけて。桃香の役に立てて、俺も嬉しいからさ」
そんなふうに言ってくれていた陽介と、まさか険悪なムードになってしまうなんて。このときの桃香は予想もしていなかったのだ。
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第8話:婚活仲間からイチ抜けした29歳女。婚約報告の場で彼女たちから言われた、モヤっとする一言
桃香にとって彼女たちは、歯科衛生士の資格をとるために切磋琢磨しながら勉強に励んだ仲間だ。そして社会人になってからは、婚活で苦楽をともにしてきた。
まるで自分のことのように喜んでくれる2人に、桃香も感激してしまう。…だが、次の瞬間。
芙美が何気なく口にした言葉に、桃香はなんだかモヤっとしてしまったのだ。
「アプリや食事会にさんざん時間を費やしたけど、結局は幼なじみと結婚だなんて、なんかロマンチックでいいな~。それじゃあ桃香は、これからは雨宮じゃなくて日向さんなんだね」
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第9話:「絶対に婿入りしてほしい」と言って譲らない女は、まさかの“あるモノ”を手に相手の実家へと出向き…
「陽介くん。どうか雨宮姓を継いでもらうよう、もう一度考えてもらえないかな」
桃香の実家へ、結婚の挨拶に訪れた日。義父はどこか物憂げに、そうポツリとつぶやいたのだった。
「結婚後は桃香に、日向姓へと改姓してほしい」と思っていた陽介。しかし彼がこう主張してくることも、ある程度予想していた。
桃香の実家は有名な地主で、義父はその家の長男として生まれ育ったからだ。そこで陽介は、桃香の両親に向かってこう答えたのだった。
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