盛りラブ Vol.1

盛りラブ:交際は最長3ヶ月。破局ばかりの短命女子が、運命の人とZoomで初対面!?

「相手にとって完璧な人」でありたい—。

恋をすると、本当の姿をつい隠してしまうことはありませんか。

もっと好かれようとして、自分のスペックを盛ったことはありませんか。

これは、恋するあまり理想の恋人を演じてしまう“背伸び恋愛”の物語。


― ああ、どうしよう。やっぱカッコいい…!

芹奈はパソコンの画面越しに映る彼の姿を見て、思わず手をぎゅっと握る。

待ちに待ったZoom飲みが、始まろうとしていた。



時はさかのぼること、2週間。

新卒で入った大手製菓メーカーのマーケティング部に勤めている芹奈は、新作チョコレートの販売戦略企画を担当している。

「最近話題のワーケーションに伴う、新たな販売戦略を考えて欲しい」

ある日、仕事の会議で上司からこう言われたのだ。

― ワーケーションってよく聞くけど、周りにやってる人いないんだよなあ。

そこで、ワーケーションをしている人たちが実際にどんな生活をしているのか、調べてみようと思ったのだ。

雑誌やネットの記事を読み込み、ワーケーションについて理解を深める芹奈。

仕事を終えた夜、SNSでも気になったのでプライベートのInstagramをひらき『#ワーケーション』で検索してみる。

ベッドで寝そべりながらスクロールしていると、ある1枚の写真が目に留まった。芹奈は思わず指を止め、その写真をタップする。

広い海が一望できる、眺めのいいベランダ。ミニテーブルにあるMacBook。その上に置かれた、指が長い綺麗な手。

その写真には、文章が添えられていた。

『伊勢志摩に来て、もう半年。東京の友達に忘れ去られないように久々の投稿。#ワーケーション』

芹奈は、男性の綺麗な手に目がない。うっとりして半ば無意識に、その写真の投稿主をタップした。

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