近年、大人が寛げるスタイリッシュな店が急増している焼き鳥業界。
今年3月にオープンした『くしふく』も、センスのいい外観がなんとも期待を持たせる一軒。
大衆感が強い神田という街とのギャップ、さらにこの店には、ほかでお目にかかれない大胆な串がそろうという。
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一流和食店のようなファサードが、静かな路地裏で存在感を放つ
本郷通りから一本入った路地に佇むのが『くしふく』。
間接照明に照らされ、店名が立体的に浮かび上がる仕掛けが美しい。
店内に入ると、黒を基調とした空間の中に白木のカウンターが浮かび上がる。
控えめな照明でゆったりと過ごせる空間はコンパクトな造りだが、換気設備が優れており、常に空気がクリーンなのもポイント。
実はここ、同じエリアにある人気イタリアンの姉妹店。
肝心の焼き鳥は備長炭で焼く正統派でありながら、イタリアンの技法を応用した串も堪能できるのだ。
風味を存分に引き出した焼き鳥は、間違いのない美味しさ!
10種ほどをそろえる焼き鳥の中から今回は3つをピックアップ。
脂身と肉のバランスを重視して香ばしく焼き上げる「特製つくね」、総州古白鶏をレアに近い状態で仕上げる「レバー」、そして大山鶏を使用したジューシーな「本日のもも正肉」だ。
素材に自信があるから合わせるのは塩が基本。銘柄鶏を日替わりで使い分け、独自にブレンドした塩で調味している。
“イタリアン”が香る斬新な串で、唯一無二の個性まで追求!
つい、ワインの杯を重ねてしまいそうになるのが変わり種。
モッツァレラチーズとトマトの串に、ジェノベーゼソースを添えた「カプレーゼ」、ボッタルガパウダーをかけた「ささみ からすみ」などがあって驚く。
ジャンルの枠にとらわれることのない、食材への探究心がうかがえるのだ。
姉妹店のイタリアン同様、ワインが充実しているのもうれしい。
イタリアワインの代名詞「キャンティ・クラシコ」3,300円から、「オーパス・ワン」62,700円といった高級銘柄まで。
とにかくワインを楽しんでもらいたい、という想いが伝わる振り幅の広さである。
焼き鳥の醍醐味をしっかり押さえつつ、「串」の可能性を追求して日々創意工夫を凝らす。
神田に今まではなかった焼き鳥店が誕生した。
■店舗概要
店名:くしふく
住所:千代田区神田淡路町1-19
TEL:03-3255-7030
営業時間:17:00~23:00
定休日:土曜、日曜
席数:カウンター9席、テーブル18席