アッパー層が集結する街・東京。
その中でも特に裕福な、純金融資産“1億円”以上の富裕層はどのくらいの割合か、ご存知だろうか?
ある統計によると 「日本の全世帯のうち2.5%程度」というデータがあるらしい。
なかなか出会えない、2.5%の富裕層たち。
レアな生き物である彼ら"かねもち"たちの、ちょっと変わった生態を覗いてみよう。
秘書室に配属された平凡女・日菜(27)
清楚でシンプルなファッションに、清潔感のある美貌。上品な言葉遣いに、優雅な立ち振る舞い…。
ここが「女子アナウンサーの控室だ」と言われても、きっと誰も疑うことはないはず。
― なんで平凡な私が、こんなところに配属されちゃったんだろう?
そう考え込んでしまうほど、ここは“特別”な女性たちばかり。
超大手化粧品メーカーの重役秘書室。5年目にして営業部から異動してきたばかりの私は、社長決裁のための稟議書を整理しながらため息をついた。
「日菜ちゃん、大丈夫そう?わからないことがあったらいつでも聞いてね」
透き通るような優しい声で私に声をかけてきてくれたのは、OJT担当の茉莉花さん。
私より5歳年上の32歳。でも、若造りするでもなく30代らしい大人の女性の美しさがあって、美女ぞろいの秘書室の中でも飛び抜けて目立つ存在。憧れの女性だ。
「茉莉花さん…。いえ、悩んでるのは仕事のことじゃなくて」
― どうやったら、茉莉花さんみたいに素敵な女性になれるんですか?
そう言おうとして、慌てて口をつぐんだ。こんなこと後輩から打ち明けられても、きっと茉莉花さんを困らせちゃうだけ。
だって、理由はわかりきっているのだから。
この記事へのコメント
また秘書か、とかまた上智かとは思いましたが。
1話完結?来週も楽しみ。
例えば知り合いのレストランへ、あまりに高級なお菓子などを持っていくと、その分サービスしてねみたいに勘違いされたり、逆に気を遣って高いワインを出してくださったりの可能性もあるので、過度に高価にならすぎないよう気をつけてしまいますが…