Uターン女には理由があって Vol.1

Uターン女には理由があって:職も彼氏もなくした35歳女は、ポストに届いた“あるモノ”に絶望し…

東京で暮らしていれば、受けられる恩恵はたくさんある。

流行りのレストランに、話題のエステ。雑誌に載っている可愛い靴やバッグだって、すぐ手に入る。

― 東京こそ、私の生きる場所。これからもずっと。

そう思っていたアラサー女は、突然やってきた“転落人生”で、東京を離れることになり…。


「もう東京じゃ、がんばれない…」

“東京至上主義”とまではいかないけれど、それに近い考えを持つ私の口から、驚くような言葉がついて出た。

そのまま自宅のダイニングテーブルに突っ伏し、さめざめと泣きながら頭を抱える。

何ヶ月も前から、ほとんど白紙に近いスケジュール帳。そこには片手で数えられるだけの仕事の予定と、5年付き合った彼と最後に会うための予定が書き込まれている。

「千佳は、フリーランスに向いてなかったんだと思う。ここ最近いつもイライラしてるし、俺の意見は聞かないし。さすがにもう付き合いきれない、ごめん」

そんな言葉で彼氏に振られ、身も心もボロボロになった。

ただ少し前から、会うたびに喧嘩を繰り返していたから「別れるかも…」と予感はしていたのだ。

それでも35歳という年齢と、彼と付き合ってきた年月の長さを考えると、なんとかうまくヨリを戻せないかと、したたかな考えが頭をよぎる。

…きっと、もうやり直すことなんてできないんだろうけれど。

そんな状況に追い打ちをかけるかのように、ある1通の封書が私のもとに送られてきたのだ。

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