木原美芽の「東京ダイニングシーン」 Vol.4

スシハヤカワ

鮨早川

オトコに踏み絵を求める
“正統派”隠れ家の直球鮨

早川輝さんは元高校球児。先人達の技術を科学的に検証しつつ、さらに美味を追求中

最近、反省してるんです。東京カレンダーは確かデート誌だったはずなのに、こなれたふたり向けの店ばかり、ご紹介してと。ここはいっちょ、直球の「らしい」隠れ家へと参りましょ。

恵比寿南の信号近く、ソトにも扉にも看板なしの『鮨早川』。カウンターは、五葉松が際立つメインステージと2名から貸切予約可の個室の2種類。いずれの席も真っ黒な壁と、ライトで浮き上がる鮨と手元と横顔のコントラストが、恋の始まりに効くという次第です。ここはオトナがメインカウンターを、若者なら個室を選ぶのが吉。だって逆なら下心が見えすぎたり、気後れしたりと、男の良さが映えないから。

「日本を代表する料理で一番を」の気概で長き修業を乗り越えた早川輝さんの鮨は、愚直にして真摯な味わい。ネタも酢飯も、すべて試し、検証して納得してからでなければ、前には進めない。

そんな彼の前では、姑息な手練手管を使っても貴男の魅力が色あせるってもん。そう考えると、一見色香あふれる店内が一世一代の真剣勝負の場に見え始めるから、不思議です。昔風なノリは御法度。当世、エロスは本命にこそ使うべし。

左上.鮨はおまかせ¥12,000 ~。写真は¥18,000のおまかせより。横須賀の穴子に北海道のウニ

右上.大トロの炙りはサマートリュフの摺り下ろしをかけた手巻きで供する、早川スペシャル

左下.イサキの塩焼き

右下.油津のトロ、竹岡のキスの昆布締め

サマートリュフを使った早川スペシャル

夏野菜とじゅんさいの冷製茶碗蒸し

カウンター個室

●きはらみめ
LEON、料理王国を経て、食専業のフリーランスライターに。ワイン専門誌『ワイン ホワット!?』にも携わる。趣味は酒と猫。ウォッカの産湯につかり、日本酒で肌を磨く。


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