2021.03.31
名店の跡地というハードルをものともしない次世代フレンチ『broc 長谷川稔Lab』
斬新な発想と精妙な味わいで、2年先まで予約が埋まる『長谷川稔』には、白金に“ラボ”を掲げたセカンドラインの隠れ家がある。
プラチナ通り中腹にある路地裏で目を引く、ガラス張りの瀟酒な佇まい。
そこでは毎夜、美食研究の成果を披露する唯一無二のフレンチが振る舞われているのだ。
『カンテサンス』『ティルプス』といった名店がフレンチの可能性に挑んできた白金の“あそこ”と聞けば、食通ならピンと来るのかもしれない。
そんなハードルの高い場所に店舗を構える『broc 長谷川稔Lab』も同じく、先鋭的であることに貪欲だ。
シェフを務める柏木暢介さんは浅草『オマージュ』を始め、フレンチひと筋に歩んできた実力派。
繊細な火入れを始めとするテクニックを継承し、そこに自分の経験も積み上げてフレンチの枠を超えた次世代の美味しさを追求している。
メインが2回登場するという、圧巻のおまかせコース(23,000円)とは?
海の旨みをこれでもかと詰め込んだ、お茶漬け風リゾット!
「小田原産黒鮑の抹茶リゾット」はお茶漬けがイメージ。
鰹出汁とアワビの蒸し汁でリゾットを炊き、鮑の肝ソースを塩辛代わりに。
さらにスッポンの出汁をきかせた松の葉昆布を散らして仕上げに抹茶パウダーで飾っている。
一見まとまりを欠くような食材の組み合わせだが、不思議なくらいバランスが取れている。
『長谷川稔』が誇る唯一無二のシグネチャーディッシュを継承!
1周目のメインで登場するのが本家のスペシャリテとしてもお馴染みの「近江牛のすき焼き」。
表面をローストしたランプ肉を一晩割下に漬け込み、緻密な低温調理でじっくりと火入れしていく。
驚くほど柔らかい肉は、噛みしめるたびに旨みが口中にあふれ出る。
千住ネギの焼き浸しのほか、蒸す・煮る・揚げるなど野菜にも多様な調理法が駆使される。
「毛蟹のサラダ」は、生クリームやマヨネーズ、シブレットと和えた蟹の身をボール状に成型。
食感と味わいのアクセントになるよう周囲にカラスミ、辛味大根、トリュフなどを散りばめた。
「キャビアの冷製パスタ」の平打ちパスタはハマグリ出汁で調味。
ツルッと滑らかな喉越しに、ブロッコリーの花で立体感をプラスしている。
小粒のキャビアを添えたのは一体感を演出するためのアイデアだ。
古典を踏まえた王道メニューもしっかり押さえる!
フレンチの型にとらわれない料理が続いた後の2周目のメインを飾るのは「ラカン産仔鳩のロースト」。
トリュフ入りのクラシックなソースを添えた、フレンチの伝統的な料理である。
皮目を香ばしく焼き上げた胸肉は、臭みを感じさせずジューシーな味わい。最後にはフレンチの醍醐味も堪能できるのだ。
緩急をつけ、めくるめく食の旅へと誘う流れは、通常のコースなら2回分は食べたような充実ぶり。
初見の料理が最後まで続く高揚感は圧巻で、もはやセカンドラインとは呼べないほどの完成度の高さを実感する。
この記事で紹介したお店
長谷川稔 ラボ
おすすめ記事
2023.05.24
10日間かけた絶品スープのフォーが沁みる!ベトナム料理が堪能できる学芸大学の人気店
2023.03.22
“銀座で肉”ってやっぱり特別!月イチのご褒美で行きたいラグジュアリーな名店7選
2022.10.28
あの超人気ステーキハウスを、日常デートで賢く使いこなす“3つのコツ”とは?
2022.11.19
東京ご近所探訪
いま、都内で人気急上昇中の“元祖・セレブの街”。再開発でさらなる進化を遂げるエリア
2021.04.16
三宿エリアの隠れ家
いざ、焼肉の新境地へ…!食通を虜にする、スパイス際立つ個性派焼肉
2021.08.13
「本気で美味しい和食」を極める渋谷の新店。シンプルだけど官能的な旨みがクセになる!
2023.02.04
休日のランチ女子会は「代々木上原」がいい!ゆったり寛げる、おしゃれな店4選
2022.07.09
今、オシャレに飲むなら学芸大学~幡ヶ谷!感度の高い大人が集う話題の店6選
2021.06.23
「色気のある鮨」で港区の大人を魅了する!夏の夕暮れを望める、秘密の隠れ家
2020.12.24
上白石萌音を西麻布に連れて行ったら、ステーキを食ベた後に、意外な言葉を言ってくれた!
東京カレンダーショッピング
『秋田かまくらミート』:秋田を代表するブランド牛「秋田由利牛」!サシの美しい上質なしゃぶしゃぶ用サーロイン
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『パンツェロッティ』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『HAL YAMASHITA 東京』:シルクのようななめらかさ!冷え冷えトロリの新食感"ウォーターチョコレート"
『レザンファンギャテ』:しっとりと濃厚で、コクのあるニューヨークスタイルのチーズケーキ
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2024.04.23
今日、私たちはあの街で
3回目のデートで、終電を逃した28歳女。翌朝、男が激しく後悔したワケ
2024.04.23
Editor's Choice~fashion~
最大10連休のGWのお出かけに!カラフルなミニボストンバッグが、万能な理由とは?
2024.04.25
Editor's Choice~beauty & wellness~
すれ違ったときに香るぐらいが好印象!大人のニオイ対策には、上質なランドリーアイテムを取り入れて
2024.04.26
大人の週末ToDoリスト
GWは東京でヨーロッパ旅行気分! 『イタリア展 2024』や『フランス展 2024』などイベント3選
2024.04.28
Editor's Choice~gourmet~
最高に気持ちいい空間で、ラグジュアリーな外飲み体験!今から楽しめるビアガーデン6選
この記事へのコメント