2021.02.17
柳 忠之のこの12本におまかせ Vol.3ワインラバーにとって、ワイン選びは楽しいひと時である一方で、うんと悩みぬく時間でもある。
数ある中から納得するワイン選びをするなら、やっぱりその道の達人に聞くのが早い!
今回は、「カリフォルニアワイン」の魅力についてご紹介。
今でこそ高級のイメージがあるが、世界的に知られるようになってまだ半世紀にも満たないというカリフォルニアワイン。
如何にしてその実力を世に知らしめたのか、そしてX JAPANのYOSHIKI氏をもガチで魅了する、その魅力とは?
「パリスの審判」が変えた、カリフォルニアの運命
柳「ねぇねぇ、クラリン(担当編集の嵩倉)。クラリンが今一番飲んでみたいワインって何?」
――う〜ん、やっぱりオーパス・ワンですかね?
柳「へぇ〜、それまたどうして?」
――まぁ…超有名ですし、カリフォルニアワインってお値段が高いイメージじゃないですか。
柳「ほぉ。でもカリフォルニアワインの高級イメージって、ごく最近のことだよ。
世界的に知られるようになって半世紀にも満たないし、フランスの高級ワインを凌駕するようなカルトワインが登場して四半世紀ってとこかな。」
――えっ、そうなんですか?
柳「『パリスの審判』って話は知ってる?」
――なんですか、それ?
柳「時は1976年。アメリカが独立して200周年を迎えるこの年に、パリで試飲会が行われた。
品質の高さが話題になり始めたカリフォルニアワインと、フランスの伝統的高級ワインをブラインド、つまり銘柄を明かさずに専門家が試飲して、どちらが優れてるかを競うことにしたんだ。」
――で、勝負の行方は?
柳「赤はカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨン、白もカリフォルニアのシャルドネが一位。これを試飲会の開催地・パリにちなみ、かつギリシャ神話をもじって『パリスの審判』と呼んでいる。」
ワイン造りはセレブの証。YOSHIKI氏もガチ!
――フランスの面目丸潰れですね。その中にオーパス・ワンは?
柳「オーパスの初ヴィンテージは79年、発売は84年だから、76年当時はまだ影も形もなかった。
ただ、オーパスのフランス側共同経営者だったムートンのロスチャイルド男爵は、70年頃からすでにカリフォルニアのポテンシャルに目をつけていたらしい。」
――それでその後、カリフォルニアはワイン産地として大発展?
柳「そういうこと。今ではアメリカ人にとってナパ・ヴァレーにワイナリーを持つことは、人生の成功の証とさえ言われている。」
――私もオーパス・ワンの隣でワインを造ってみたいです〜。
柳「お、クラリン目指してみる?現にYOSHIKIがしてるよ。」
――YOSHIKIって、あのX JAPANのYOSHIKI様?
柳「そう。オーパスの隣かどうかは不明だけど、ブドウの産地は同じナパ・ヴァレーのオークヴィル。しかもワイン造りのパートナーは、オーパス・ワンの生みの親、ロバート・モンダヴィの孫だ。」
柳「単なる有名人のお遊びと思ったらこれが大間違い。YOSHIKI、完全に本気だね。しなやかさと骨格を両立させた、見事な出来栄えだ。」
――嵩倉、編集者人生を成功させ、オーパス・ツーを造ります!
「Y by YOSHIKI Cabernet Sauvignon Oakville Napa Valley 2017(ワイ バイ ヨシキ カベルネ・ソーヴィニョン オークヴィル ナパ・ヴァレー 2017)」
オーパス・ワンをはじめ、数々の銘醸ワインを生み出す、オークヴィルのカベルネ・ソーヴィニヨンから造られた逸品。
38,000円/ワイン・イン・スタイル TEL:03-5413-8831
同じくYOSHIKI氏がプロデュースしたこの2本は、普段のライフスタイルに寄り添う
フラッグシップの「カベルネ・ソーヴィニヨン オークヴィル ナパ・ヴァレー」はちょっと手が出せないという方は、YOSHIKI氏が“スマート・カジュアル”と呼ぶ、よりお手頃な「カベルネ・ソーヴィニヨン カリフォルニア 2018」(5,500円)を。リッチで深みのある味わい。
白の「シャルドネ“アンコール”カリフォルニア 2019」(5,300円)も、初ヴィンテージの17年から大人気のワイン。
編集部員・嵩倉が飲んでみた!
今回は贅沢にも、柳先生と一緒に。重厚さも感じる深い味わいには驚嘆!
才能溢れるYOSHIKI氏も素敵ですが、開栓したコルクの香りを嗅いだだけで「いい!」と呟く先生を見て、一生ついていこうと誓ったのでした。
◆
教えてくれたのは
ワインジャーナリスト 柳 忠之氏
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、親身になって答えるワインの達人。
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