復讐 Vol.5

「僕と結婚したいなら、それくらいしてくれるよね?」彼氏から突きつけられた最悪の選択

今までの人生で、将来やりたいことなんて何もなかった。

上智大学を卒業後は、最初に内定をもらったメーカーに入社を決めたけれど、それは名の知れた大手企業だったから。理由はそれだけだった。

毎日毎日、上から降ってくる仕事をこなすだけの淡々とした日々。大手企業の総合職、一般的にはバリキャリと呼ばれるらしいけど、内情はとても地味なものだった。

「社会人ってまあ、こんなものよね」

どこか達観したような気分で過ごしていた、24歳の夏。私は運命の出会いを果たすこととなった。

海外駐在から戻ってきたばかりの女性が、私のいた部署に配属されたのだ。

「紗由里ちゃん、よろしくね。由香って呼んでくれていいよ!」

当時24歳だった私にとって、31歳の由香さんとの出会いは衝撃的なものだった。


顔の造形が美しいというわけではなかったが、醸し出される魅力的な雰囲気、抜群のファッションセンス、周囲をパッと明るくするオーラ。

由香さんの存在はまるで、おじさんたちばかりの鬱蒼としたジャングルに咲いた、一輪の美しいひまわり。そんな印象だった。

それに由香さんは、仕事の能力......


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