あなたはパートナーを、異性として意識し続けられる自信はあるだろうか?
男と女の賞味期限3年説。
それが真実なら、夫婦が永遠に“男女”でいることは難しいだろう。
居心地は良いけど、トキメキがない。
夫婦ってこんなもの?男と女に戻りたい?
男女としての関係が終わりかけた夫婦はその時、どんな決断をするのだろうか。
「あの、良かったら連絡ください。あまりにもお綺麗でつい…」
15時の南青山。かつての同僚・春子とお茶を楽しんでいると、一人の男性がテーブルに近づきヒラリと紙を置いた。
顔を上げると、優しく微笑む男性が立っている。ラテンの血が流れていそうな彫りの深い顔。白シャツにストールを巻いた彼は、某男性雑誌の表紙を飾りそうなルックスで、いかにも遊び人という風貌だ。
−やだ、ナンパなんて久しぶり。私も捨てたもんじゃないわ。
笑ってやり過ごすつもりだった真希だが、彼と目が合った瞬間、心臓が大きく音を立てた。彼に強く見つめられるほど、ドキドキと心拍数が上がり、しまいには息苦しさを感じてしまった。
ああこれ、男と女が始まる時の…。
久しぶりの感覚だった。ここのところ使われていなかった自分のスイッチが、ゆっくりとONになる。脳内でドーパミンがドバドバ分泌されるような、あの感覚。
うっかり恋愛ホルモンに支配されそうになったが、どうにか理性を呼び起こしてスイッチをOFFに切り替えた。
「ごめんなさい。私、結婚しているんです」
この記事へのコメント
春子は気分も害さず冗談にしてくれて、夕飯の準備の心配もしてくれて、そもそも裕福な夫と結婚した友達とも気兼ねなく会ってくれて、性格いいな。
昼顔じゃなくて?