たかが離婚、されど離婚 Vol.7

「はじめまして。僕が彼女の夫です」自分の妻とデートする見知らぬ男に、夫が声をかけた結果…

「一人のひとと、生涯添い遂げたい」。結婚した男女であれば、皆がそう願うはずだ。

しかし現実とは残酷なもので、離婚する夫婦は世の中にごまんといる。だが人生でどんな経験をしたとしても、それを傷とするのかバネとするのかは、その人次第。

たかが離婚、されど離婚。

結婚という現実を熟知した男女が、傷を抱えながら幸せを探していくラブ・ストーリー。

◆これまでのあらすじ

友梨は、真由子の不倫デートを目撃する。パートナーを裏切っていたのは真由子のほうだった…。

▶前回:「私の旦那を、たぶらかしたでしょ?」男と2回食事したら、彼の妻が職場に殴り込んできて…


『妻が、尾形さんのところへ行ったよね?』

大友将人は躊躇しながらも、尾形友梨へLINEを送った。

別居中の妻・真由子がスマホの位置情報を使って、自分のことを監視していると知ったのは、つい最近のこと。

以来、将人も将人で、真由子の位置情報をこっそり覗き見していた。そして、妻が友梨の職場へ向かったことを知ったのだ。

『妻は、何か変なことを尾形さんに言わなかった?』

既読はつくが返事はないままに一週間が経ったころ、将人はもう一度、友梨にLINEすることにした。

『重ね重ね申し訳ありません。どうしても妻のことで相談したいことがあります。森美術館に行きがてら話をさせてもらえませんか』

意外なことに友梨からの返信がすぐに来た。一週間も既読無視していたとは思えない速さで。

『どうして森美術館なの?』

高校時代、将人と友梨は共に美術部に所属していた。十数年ぶりに再会した際に友梨が「森美術館の新しい企画展に行きたい」と呟いたことを、将人は覚えていたのだ。

その旨を伝えようと将人がスマホに入力していると、将人の返信を待たずに友梨が新たなLINEを送ってきた。

「え、どういうこと…?」

彼女から届いたLINEの内容に、将人は混乱した。

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