2020.09.10
ーどんなに仲の良い夫婦にも、相手に言っていない“秘密”はあるー
青山一丁目に住む、恵まれた生活を送る夫婦に起こった、ある問題。
夫婦の危機に直面した時、妻の秘密が明かされる。
その時夫は、どんな反応をするのか…?
「私、部屋探し始めたから。あさっての日曜日に1軒、内見に行ってくる」
金曜夜。自宅で夫の康介と食事をしながら、理央はさらりと切り出した。
「え?あれって本気だったの…!?まさか、別居するつもり?」
康介は、グラスを口に運ぶ手を止めて目を見開きながら言った。その声が、18畳あるリビングに小さく響く。
「世の中で言う“別居”とはちょっと違うと思うけど…」
理央は、話を打ち切るように食器を片付けにキッチンへ向かった。
康介は狼狽えているが、「自業自得でしょ」と理央は心の中で毒づき、食器を食洗器へと移す。
―これ以上、一緒にいるのは無理。
それが、理央の正直な気持ちだ。
外資系PR会社で大手化粧品会社を担当している理央(34歳)は、投資ファンドに勤める康介(40歳)と結婚して2年目。康介との結婚生活は、最近までは順調そのものだった。
2人とも美味しいものが好きで、出会いのきっかけも共通の友人が開いた「グルメ会」。平日はまともに顔を合わせる時間もないほど互いに仕事に打ち込むが、週末はその分を取り戻すかのように、2人でレストランを開拓する。
そんな毎日に十分満足していたのだが、夫婦の歯車が狂い始めたのは、今年の春。
お互いの会社がリモートワークになり、24時間一緒にいる時間が増えたことが、今回の「別居騒動」の始まりだった。
2人が住むのは、結婚前に康介が購入していた青山一丁目の低層レジデンス。1LDK、約85平米という広さは、“普通に住む”には、十分だった。
だが、四六時中お互いが家にいるとなると、話は違ってくる。
突然始まることがある、早朝や遅い時間のオンラインミーティング。書類や資料を広げるためのテーブルの奪い合い。急激に増えた家事や食事にまつわる些細なケンカ…。
そうして、2人のストレスが溜まりに溜まった先日、大きなケンカへと発展して、理央は康介に、こう宣言していたのだ。
「じゃあ私、仕事用の部屋を借りて、平日はそっちに住むから!」と。
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