私、マスクしてるとモテるんです Vol.6

「彼の前だったら大丈夫…」2人きりのオフィスで、女が全てをさらけ出した夜

毎日すっぴんと部屋着で過ごし、久しぶりにタイトスカートを履いたら、なんだかきつい…?

リモートワークと自粛生活で美容への努力を怠り「女としてヤバい…」と、嘆いていた損保OL・美和。

だが、そんな彼女にまさかのモテ期が到来している。

その理由は、一体…!?

◆これまでのあらすじ

2人の男が前から迫ってくるという、少女漫画のような出来事に遭遇した美和。浮かれる美和だったが、さらにドキドキする出来事が…?

▶前回:「今は、あなたに会いたくない…」女が、想いを寄せる男と顔を合わせたくなかったワケ


「もう、本当に最悪…」

美和は、今日何度目になるか分からない悪態をつきながら、キーボードを叩いていた。

上司から頼まれた仕事が全然終わらない。入社した頃は定時上がりのにゃんにゃんOLを夢見ていたが、実際のところは残業もあるし、毎日ヘトヘトだ。

どんなに少女漫画のようなことが起きようが、自分は28歳の独身OL。彼氏もいないし、とにかく今は自分のために働くしかない。

「がんばれ、自分…!」

仕事が終わったら、ご褒美にケーキでも買って帰ろう。心の中で自分への喝を入れたが、ふとした瞬間、あのシーンがリフレインする。

エレベーターを降りた瞬間、自分を待ち伏せしていたかのように現れる2人。右に篤哉、左に善斗。

その時に感じた、甘く痺れるような感覚は、何度思い出しても心地よい。

まるでヒロインにでもなったかのような、あの一瞬を思い出すことは、自分の心に潤いを与えてくれた。だが、そんな妄想にずっとふけっているわけにもいかない。

―だめだめ、しっかりしないと。

誘惑を振り切り、書きかけの書類に向き直ると、聞き覚えのある声が聞こえた。

「なんだ、残業か?」

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