—ありのままの自分を、好きな男に知られたくない。だってきっと、また引かれてしまうから…。
高杉えりか、25歳。プライベートはほぼ皆無、男社会に揉まれ、明け方から深夜まで拘束される報道記者。しかも担当は、血なまぐさい事件ばかりだ。
だけど、恋愛も結婚もしたい。そんな普通の女の子としての人生も願う彼女は、幸せを手に入れられるのかー?
◆これまでのあらすじ
えりかは、殺人事件の特ダネをゲットするなど、必死で取材を続けている。
一方で恋愛も、創太とデートし充実しつつあるが、えりかには元カレにキャリアを否定されたトラウマがあり…。
▶前回:「私、こんな格好でどうしよう…」。西麻布で男とデート中、25歳の女を襲った悲劇とは
空港の自動ドアが開くと、むわっとした熱気がえりかを包んだ。
寒すぎるほど効いていた冷房との温度差に、ぶるりと震える。南国を連想させるヤシの木が、穏やかな風にそよそよと揺れる。
カンカン照りの太陽、青い空、ヤシの木。目を細めて、『八丈島へようこそ』と書かれた看板を見る。まさ......
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この記事へのコメント
きっとみんなが君を応援している
彼女の仕事知っていながら映画の前売券なんか買う慎二が気が利かないだけ。
チケットが無駄になるのを言い訳に他の女性とデートするんでしょ、どうせ。
えりかって、やっぱり良い子だね
来週の辛い話がかわいそう