美活時代 Vol.6

「職場に、自分よりも若くて美しい女が異動してきた…」嫉妬に狂う女が、取った行動

美は、お金をかければかけるほど育つ。

美容皮膚科に、ネイルサロン。それからサプリメント…。いくらあったって足りないの。

誰もがうっとりするような、手入れの行き届いた美貌。

ーそれさえあれば、魔法みたいに全てが上手くいくんだから。

そう信じて美に人生を捧げてきた27歳OL・ユリカの物語。

◆これまでのあらすじ

肌荒れに悩まされた学生生活のせいで、美に固執するようになったユリカ。「美貌さえあればなんでも上手くいく」そう信じていたユリカは、仕事をおざなりにしていたせいで…?

▶前回:「アテになりそうな男は、絶対手放さない」美容に月25万つぎ込む女の、最低な計画


「ごめん。2人とも、ちょっといいかな?」

眠気が襲ってくる、午後2時。オフィスで仕事をするフリをしていると、突然後ろから上司の津田の声がした。

頭の中でこっそり「次のネイルのデザインはどうしようか」なんてことを考えていたユリカは、驚いて振り向く。

保奈美とともに会議ブースへ呼び出されると、津田は真面目なトーンでこう切り出した。

「新しいメンバーを2人、チームに入れようと思ってる。それで…」

津田の真剣な声。

それをよそに、ユリカは自分の手の甲を見ていた。くすみなんてないはずの手の甲に、茶色いシミがひとつ。

―えっ、なによこれ!今週のクリニックで相談しないと。

「え~っと、聞いてます?」

手の甲ばかりを見つめているユリカに、津田が尋ねる。そして苦笑しながら、ユリカの顔色をうかがうようなそぶりを見せた。

「その新しいメンバーのサポートを、2人にお願いしたいんだ。ちょっと仕事量が増えてしまうと思うけど…」

保奈美は「もちろん引き受けます」と笑顔でうなずいた。しかしユリカは首をかしげ、上目遣いで津田を見つめる。

「うーん。私、残業はちょっと。それに教育係なんて…」

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