SPECIAL TALK Vol.69

~「やりたいことを、まずはやる」真っ直ぐな熱量があったから今がある~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社 代表取締役会長兼社長

大阪府生まれ、鹿児島県育ち。神戸大学工学部卒業。1989年起業、代表取締役就任。

リスクがないうちに、まずはアクションを起こす

金丸:最後にお聞きしたいのですが、起業家にもいろいろなタイプがいます。真面目に起業家スクールに通って、「ファイナンスを獲得するためには、ビジネスプランの構築が重要だ」と教え込まれ、そのために「ビジネスプランの書き方教室」みたいなものに行く人も少なくないと聞きますが、どのように思われますか?

間下:ビジネスプランの書き方は、本質ではありませんよね。中身があれば、かたちは問われないし、逆に言えば企画書もビジネスプランも、中身が強くなければ誰にも相手にしてもらえません。

金丸:そもそも起業の段階で、資金繰り表を要求するようなファイナンス系の人たちは、仕事をサボっていると感じます。だって、素晴らしい事業のタネを世の中に送り出すために資金計画を立てるのが、彼らの本来の仕事ですから。ちょっと厳しい言い方ですが、何かビジネスを始めようとするときにスクールに通う人は、その時点で起業家の資格がないと思うんです。まずはアクションから入るべきですよ。

間下:同感ですね。僕は大学生には、「小難しいことは勉強しなくていいから、やりたいこと、やったほうがいいと思うことがあれば、とりあえず在学中にやってみよう」とアドバイスしています。僕が大学を卒業したのも、リスクヘッジに過ぎないんです。たとえ在学中に失敗しても、新卒として就職できる企業はたくさんあるし、就職活動では「失敗したけど、果敢にトライした」と評価されます。融資や投資はまず受けられないけど、だからこそ失敗しても大怪我にはなりません。むしろ大きな経験になります。

金丸:学生のときが一番リスクがないですからね。家族を養うことだって、学生であれば考えなくていい。

間下:それに「学生で起業した」と言うと、金丸さんのような方が会ってくれます(笑)。「面白そうだから、ごはんでもどうだ」って。だから、リスクがないどころか、ものすごくメリットがあるんです。

金丸:間下さんは、面白そうなバイトというひょんなきっかけから起業し、自分たちに必要なシステムを追求することで、これまで当たり前とされていた常識を変えるサービスを生み出してきました。失敗を恐れず果敢にトライする、そんな若者がこれから日本でどんどん生まれてくれることを期待したいです。今日はお忙しいなか、本当にありがとうございました。

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