スパイシー・デイズ Vol.3

俺に足りなかったものって…?歴代の彼女たちを不満にさせていた男が、気づいたこと

スパイシーデイズ。

それは、自分を見失うほどの恋に苦しんだ日や、
仕事のミスが悔しくて涙を流した夜、
もう来ないとわかっているはずなのに返事を待つ、あの瞬間。

ほろ苦いように感じるけれど、
スパイスのように人生の味つけをしてくれる。

前回は先輩男子からどう思われているかを悩む後輩女子を紹介した。

今回紹介する彼女が過ごすのは、どんなスパイシーデイズ...?


たとえば喧嘩するとき、涙が出るほどぶつかり合うことがなくなったり。

冗談を言うとき、バカとかアホなんて言葉を使わなくなった。

1年前のあの日以来、俺らは何かが変わった気がする。


ー 1年前 ー


蓮は、姉の結婚式で大阪に帰省していたこともあって、彼女の絵理と会うのは実に3週間ぶりだった。

車を走らせ絵理の家の前まで行くと、花柄のロングワンピースを身に纏った細身の絵理が、蓮に向けて手を振る。

「ちょっと、しばらく会わない間に、太ったんじゃない?」

車に乗り込んでくるや否や、蓮の顔を見て話す絵理に、すかさず言葉を返す。

「絵理だってストレスない生活って言ってたのに、肌荒れてるやんけ」

「うるさいなぁ。久しぶりなんだから、今日も可愛いね、の一言くらい言ってよ」

そんなことを言いながら、蓮は車を走らせ、箱根の温泉に向かった。

蓮が絵理と出会ったのは、2年前の夏だった。友達の開いた食事会で初めて出会ったはずなのに、気がつけばまるでお笑いコンビのように、絵理がボケて蓮が突っ込む流れが出来上がっていた。

すっかり意気投合して、あっという間に付き合い始めたが、その後も2人の関係は変わらず、冗談から真剣な話まで、なんでも言い合える仲だった。

今まで何人と付き合ってきて、初恋はどんな人で、初めての経験はいつで。

どんな隠し事もしない、言いたいことはストレートに伝える、それがいいことだと、蓮は思っていた。

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