Q1:やっぱり食事会での“2,000円徴収”はアウトなの?
何度かLINEのやり取りをした結果、まずは真帆と真帆の友人、そして僕の友人と僕の4人で食事をすることにした。
—最初から二人だと嫌がられるかなぁ。
そう思い、僕なりに気を使った結果だった。
場所は白金にある『牛鍋アイロン』にしたのだが、個室もあり、大人の食事会にはぴったりの店だ。
そこへやって来た真帆が相変わらず綺麗だったのはもちろんのこと、真帆の友人・愛梨も可愛くて、男二人、テンションが上がる。
「じゃあ真帆ちゃんと愛梨ちゃんは、同じ職場なんですか?」
「そうなんです。龍太さんと雄大さんも?って、敬語やめませんか?」
「そうだね、じゃあ敬語はナシで!」
和やかな雰囲気で進む食事会。同期の雄大も、すっかり乗り気で愛梨と話し込んでいる。
「真帆ちゃんも可愛いけど、やっぱり可愛い子の友達はみんな可愛いんだね」
「そんなそんな。男性陣二人の方こそ」
雄大は、学生時代に大学のミスターになっていたくらいイケメンだ。男の僕から見ても憎らしいほどカッコよく、また性格も良い。
「雄大は、イケメンだからなぁ〜」
僕だって別に悪くはないけれど、彼の隣にいたら霞んでしまうだろう。
けれども、真帆にとってはそんなことどうでもいいようだ。彼女はそっと耳打ちしてきた。
「そう?龍太さんの方がカッコイイと思うけど。少なくとも、私は龍太さんの方がタイプだなぁ」
—え?マジで??
なんと嬉しいことを言ってくれるのだろうか。僕は完全に有頂天になった。女性がここまでストレートに言ってくれるのは、かなり良い予兆だ。
しかも酔いが回ってきたのか、隣に座る真帆の膝が、さっきから僕に当たっている。
—んん?これって何かのサイン?
意外にも積極的な真帆に驚いたが、こちらとしては大歓迎だ。良い感じのまま、皆で盛り上がっていたのだが、あっという間に解散の時間になってしまった。
「もうこんな時間だ・・・私たち帰らないと」
女性二人は、終電を気にし始めた。もちろん、僕たちは紳士的に解散するつもりだったので、慌ててお会計を貰う。
「遅くなっちゃってごめんね。一人、2,000円だけ貰ってもいいかな?」
「はぁい」
女性からお金を徴収するのは心苦しいのだが、残念ながら僕たちも一般のサラリーマンだ。
残業手当も減っていたため、大勢での食事会となると少しだけでも貰えると助かる、というのが本音だった。
「本当にごめんね、払わせちゃって・・・大人数だと、最近は厳しくてさ。申し訳ない!」
「全然いいよ。そんなこと、気にしないで!」
笑顔でそう言ってくれる真帆に、僕は救われた気持ちになる。
「今度は、二人でご飯に行かない?」
帰り際、他の二人には聞こえないように真帆に囁くと、彼女は笑顔で“うん”と頷いてくれたのだ。
この記事へのコメント
デート代領収書って…
領収書切れたならこっちが出した2000円の行方はw
てか領収書切れたとしても余計なこと言うなよw