恋のアプリ Vol.9

男を虜にする女と、2度目のデートにすら誘われない女。決定的なその違いとは?

食事会より効率的で、紹介よりも気軽な出会いの手段。それは、「マッチングアプリ」だ。

インスタントな出会いと割り切るか、運命の人に出会える可能性を信じるか。全ては、使う人次第。

今日もこの東京のどこかで、出会いと別れが繰り返されているのだ。

お送りするのは、『東カレデート』を通じて知り合った男女のラブストーリー。一体どんな結末が待っているのか…?

◆これまでのあらすじ

幼馴染に勧められマッチングアプリを始めた翔吾は、Kこと夏織との初デートで恋に落ちる。

翔吾は夏織を射止めることができるのだろうか…?


朝から2件の打ち合わせを終え、僕は表参道のアップルの向かいに車を停めた。

窓の外に目をやると雪が降り始めている。

買ったばかりの熱いコーヒーの蓋をあけ、スマホを眺めていると、マッチングアプリのアイコンが目に入った。

結局、最初に会った沙也香と夏織の2人にしか会わなかったが、もったいないとは思っていない。むしろ夏織に出会えたことで十分満足してしまったし、それは本当に幸運だった。

そういえば最初に会った沙也香は、今頃どうしているだろう。素敵な男性と出会えただろうか。

あのときは“明るくていい子そう”なタイプというだけで誘ってしまったが、どうか彼女もいい人に出会えていますように、と身勝手ながらも願った。

そして、先日夏織に告げた通り、僕はもう他の女性とは一切連絡を取っていない。

僕の心は、一足先に春が来たような暖かさに包まれていた。

アプリを教えてくれた幼馴染の恭子にも、早速報告をした。

付き合えたわけでもないのに気が早いと笑われたけれど、恭子はこんなことを言ってくれた。

『翔吾、今度は顔で選んでないんだ?姫じゃなくて妻にしたい人、見つかってよかった。約束どおり奢ってね』

恭子が送ってきた高級鮨店のURLに呆れていると、ちょうどそのタイミングで夏織からLINEが届いた。

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