別れ、のち晴れ Vol.6

「全部、私のせいなの…」男女の仲を壊した女が、同窓会で明かした過去の罪

人との、別れ―。

それは、誰しも一度は経験したことがあるもの。

けれど、別れた後に待っているのは辛いことだけじゃない。これは、そんな「別れ」にまつわるオムニバス・ストーリー。

◆これまでのあらすじ

最愛の彼女である明里へのプロポーズを控えている祥平。しかし、参加した同窓会で高校時代に片思いをしていた芙美子が結婚していた事実を知る。


「芙美子が結婚した」と聞かされたばかりの祥平は、空になったグラスの底を見つめながら、茫然とバーカウンターの前に立ち尽くしている。

そんな祥平を横目で気にしながら、佳奈は吹奏楽部時代の友人に囲まれて、カメラにぎこちない笑顔を向けていた。

ー本当のことを伝えたほうがいいのかな…。

佳奈は迷っていた。

…話は高校時代にまでさかのぼる。

「今日、芙美子に話しかけたんだ。相変わらず可愛かった」

鼻の下を伸ばしながら佳奈に逐一報告してくるのは、祥平だ。

2020年の今なら、なんとかハラスメントに値するのではというような発言である。

しかしそんな嬉しそうな祥平の笑顔に胸を締め付けられているのは、佳奈であった。

高校時代、佳奈は祥平に密かに思いを寄せていた。相談役という最もらしいポジションを手に入れてしまった佳奈は、表向きは祥平を応援しながらも、心の中では二人の恋が成就しないことを祈っていた。

そんなある日の部活終わり、芙美子が佳奈に告げた。

「佳奈。実は私ね、祥平くんのことが好きなんだ」

三角関係が成立した瞬間だった。

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