今日は蕎麦でいい Vol.5

おおみそかも営業します!年末は神楽坂の路地裏の名店で小粋に蕎麦を愉しもう!

一年を締めくくりに味わう年越し蕎麦だからこそ、妥協は一切したくない!

そんな人におすすめなのが神楽坂の名店『蕎楽亭』。蕎麦の香りとツルッとした食感…冷やでも温でも美味しい名店の魅力を動画でお伝えしよう。

「天ざる」(2,600円)

大晦日に味わう年越し蕎麦は神楽坂の名店に決まり!

1998年に市ヶ谷で開業した『蕎楽亭』。12年前に神楽坂へと移転し、今では神楽坂で蕎麦といえば名が挙がる名店である。

そんな同店の蕎麦は、会津産の蕎麦粉をメインに、福井県産の蕎麦粉を混ぜ合わせて使用。

つなぎを使わない十割蕎麦は、前日に石臼で挽いた会津産のそばの実を、当日会津独特の打ち方であるお湯で固化させて打ち上げていく。

冷やで味わうとツルッとした食感、温で味わえば柔らかい。どちらで味わっても、蕎麦の虜になるはずだ。

蕎麦前に「天ぷら」(2,800円)を注文するのもおすすめ。内容は日により異なり、この日は活才巻海老・活穴子・野菜三品

出汁はかつお節、昆布、いりこ、干ししいたけの4種からとり、返しにはみりん、砂糖を入れて優しい味わいに。

温かい蕎麦は、薄口醤油がベースになっているため、返しの甘さがより引き立ち、まろやかな口当たりになっている。

大晦日には同店自慢の天ぷらも味わえる「天ざる」が人気だ。生きたままの海老をその場でさばき、揚げたてで提供するのが『蕎楽亭』のスタイル。

創業当時から、天ぷらにもこだわってきたという店主・長谷川さん。

「牡蠣」(2,400円)※12月31日の注文は不可

メニューを絞っての営業となる大晦日には注文できないが、冬は「牡蠣」が人気。

蕎麦を盛りつけた後、半分だけ出汁を残し、そこに生牡蠣を入れてひと煮立ちさせてから皿に盛って完成。牡蠣出汁を感じられる一杯だ。

(写真手前)酢を付けて味わう「あじのなめろう」(1,280円)。(写真奥)茗荷とネギに甘めのポン酢を絡めた「きざみ茗荷」(680円)など、日本酒との相性抜群の品が揃う

蕎麦前の品々が充実しているのも『蕎楽亭』の特徴。品書きに目を通すと、蕎麦と同じ、いや蕎麦を上回る約40種のおつまみ料理がずらりと書かれている。

「白子ポン酢」「牛すじの煮込」や「穴子肝の佃煮」などの文字が躍り、酒飲み心をくすぐってくるではないか。

会津料理である「こづゆ」(480円)。福島県会津出身の長谷川さんの郷土愛がにじみ出る一品だ

開業当時から徐々に増え、いまや40種以上の品数がある蕎麦前のつまみ。

神楽坂に移ってからは、地元である福島県会津が誇る郷土の味にも注目し、食材や料理も積極的に取り入れるようになったという。そんな郷土愛を象徴するのが「こづゆ」である。

ホタテ出汁に、里芋、にんじん、キクラゲ、まめふなどが入り、お酒を飲んでいる合間の箸休めとして丁度いい。ほっこりと胃が温まり、ホッとする。

大晦日にも、「天ぷら」、「牛すじ煮込」、「板わさ」、「だし巻玉子」、「こづゆ」といった定番のつまみを味わうことができるのも嬉しい。

そば湯で〆のはずが、このそば湯でまた一杯という気分にもなりそうなほど旨い

蕎麦前のつまみで、ゆったりとお酒を楽しみ、絶品の蕎麦を味わった後は、蕎麦のゆで汁と、蕎麦を解いて作る「そば湯」で締めくくる。

たっぷり飲んだ後の体でさえも、この一杯を飲み干すことでなぜか浄化されたような気持ちになるから不思議である。

カウンターのある蕎麦屋の先駆け的存在でもある『蕎楽亭』

池波正太郎も愛したという神保町の名店『松翁』で修業を積んだ店主・長谷川健二さんが打ち上げる美味しい蕎麦を求めて、大晦日は毎年オープン前から行列になるほどだ。

『蕎楽亭』という店名は、長谷川さんが好んで通ったという今はなき赤坂の名店『楽亭』と、「蕎麦を楽しむ場」を掛け合わせて考えたもの

大晦日の年越し蕎麦をどこで食べようか迷っているならば、今年は『蕎楽亭』を訪れてみてはいかがだろう。

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