「整形して、青学のゴルフサークルに入ったが…」失敗に終わった地味女の計画

今とは違う“何者か”になりたい。

ここ東京では、そんな風に強く願い行動した者のみが掴める、成功や幸せがある。

彼らは「勝ち組」・「成功者」と称され、周囲から、羨ましがられ、時に妬まれる。

しかし、ご存じだろうか。

彼らは、その影で、ジレンマに苛まれ様々なコンプレックスと戦っていることを…。

この連載では、そんな「勝ち組」となった彼らの、その後のリアルストーリーをお届けする。


上京前に整形した女


名前:真理亜(仮名)
年齢:24歳
職業:一般事務


土曜の昼下がり、青山のカフェには、眩しい日差しが降り注いでいた。

「今日はどうぞよろしくお願い致します」

明るい店内の一番端っこの席に座っていた真理亜は、とても控え目に、そして小さな声で、丁寧に挨拶をしてくれた。

ぱっちり二重にスーッと通った鼻筋と、非常にはっきりした顔立ち。さらに高身長でスラリと伸びた手足は、どこかファッションモデルを彷彿させる。

真理亜は、北海道の旭川出身で、1年の浪人を経て青山学院大学へ進学した。大学1年生の時には、ミスコンに出ないかと声を掛けられたこともあったという。

しかし、そんな華やかなルックスとは裏腹に、自信なさげに辺りの様子を伺う姿は、どこかチグハグな印象を受けた。

「私、普段は中小企業の事務員の仕事をしているんです。基本地味な生活をしているので、こんなおしゃれな場所にくると緊張しちゃいます」

そして、少しばかりの勇気を振り絞って、唐突にこう告白してくれた。

「私ね、実は整形なんです」

おもむろに高校時代の写真を見せてくれたが、面影はあるものの、今のような華やかな美人という雰囲気ではない。 それでもこちらを向いて無邪気に笑う彼女は、愛らしい表情をしている。

一見、整形なんてする必要なんてなさそうに思うが、何故整形するに至ったのか、そして何がそんなに冴えない表情にさせているのか、ぽつりぽつりと話し始めてくれた。

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