立場逆転 Vol.12

「私、そんなつもりじゃ…」夫ではない男の家に行った人妻の、激しい後悔

電話口で千明の声を聞いた途端、私は気づかぬうちに涙をポロポロと零していた。

「どうしたの…もしかして、泣いてる?」

心配そうに声をかけてくれる千明は高校生の頃そのままで、冷えて固まってしまった心にじんわりと染み入る。

私はここ最近彼女に対して抱いていたわだかまりも忘れ、昔のように彼女に甘えてしまった。

「千明、今から会えないかな…?」
「え…?」


「今から…?」

一瞬、千明が言葉に詰まるのがわかり、私はハッと現実に連れ戻される。

何をしているのだ、私は。

良い大人が急に電話をかけ、涙を流し、さらには急に呼び出したりして。

「ごめん、千明。なんでもないの」

急に恥ずかしくなった私は慌てて気丈な声を出......


【立場逆転】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo