婚約破棄 Vol.6

「彼を奪った相手って、あなただったの?」男に捨てられた女が目撃した、信じられない光景

女にとって、人生で最も幸せなときと言っても過言ではない、“プロポーズから結婚まで”の日々。

そんな最高潮のときに婚約者から「別れ」を切り出された女がいる。

―この婚約は、なかったことにしたい。全部白紙に戻そう。

澤村麻友、29歳。

夫婦の離婚とも、恋人同士の別れとも違う、「婚約解消」という悲劇。

書類の手続きもない関係なのに、家族を巻き込み、仕事を失い、その代償はあまりにも大きかった。

ーさっさと忘れて先に進む?それとも、とことん相手を懲らしめる?

絶望のどん底で、果たして麻友はどちらの選択をするのか?


苦手だった年下の弁護士・吉岡に弱みを見せてしまった麻友。

そんな吉岡から「元婚約者の方には不貞行為があったので、慰謝料を請求しましょう」と言われ、ショックと同時に、やはり良輔とやり直したいという自分の気持ちに気づくが…。


ー良輔のことがまだ好き。戻りたい。

そんな本音を言葉にしてしまうのが怖くて、これまで感情を押し殺してきた。

その理由は自分でもわかっている。いったん割れたガラスが二度と元に戻ることがないように、一度壊れてしまった関係を修復することは不可能なのだ。

麻友は、くっついたり離れたりを繰り返すカップルが最終的にうまく行く様をみたことがないし、麻友自身も復縁という選択をしたことはない。だからもし、良輔と戻ったとしても…

「愛は、どう思う?」

仕事の昼休み。社員食堂で、麻友は三原愛と一緒にランチを取っていた。

「麻友さん、私にもしかして恋愛相談してます?信じられない。こんな日が来るなんて」

愛がすっとんきょうな声を上げ、目を輝かせた。

「もう、なに嬉しそうにしてるのよ。こっちは不幸のどん底だっていうのに」

「だって、憧れの先輩に相談してもらって光栄なんです。美人で頭良くて、仕事もできて、人気者で…完璧な麻友さんにですよ?」

「勘弁して。完璧だったらこんなことになってないわよ…」

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