港区モード Vol.6

One day:「チャラい」は、男にとって最高の褒め言葉だ

港区には、モードな男たちが多数出没する。

スタイリッシュで、品があり、上質なファッションを纏う『港区モード』な男たち。彼らが街を歩けば、そこにドラマが生まれる。

この連載では、『港区モード』な男を目撃した人々に起こる、小さなドラマを紹介しよう。

前シリーズでは、「最後の男」を探し求める二人の女の物語を紹介した。

そして先週からは、新シリーズがスタート。1回目は、“ヒーロー”に出会った外資系メーカー勤務・坂元直史(28)の話。

港区で過ごすOne day。そこに現れるのはいつも…?


テレビ局勤務 渋谷 潤(31歳)の場合


昔から、ちょっと不良っぽい、うちの兄貴が嫌いだった
大して勉強もしないで、見かけばかり気にして

校則違反の、茶色に染められた長い髪
耳に開けられたピアスの穴


その全てに、苛ついた


学校には行かずバイクを乗り回し
単位はいつもぎりぎり

そんな兄貴とは対照的に
僕はいつも教室の隅で
ひっそりと本を読んでいた

チャラチャラしたものに踊らされない
僕のほうが男として、正しいんだって


いつだったか、兄貴に聞いたことがある
なんで怒られると分かってて
わざわざそんなことするんだよ

すると兄貴は、こう返してきた


―‥髪って、なんで染めちゃいけないんだろうな?


そんなことをいう兄貴が
僕には理解できなかった

お互い社会人になって上京したけど
タイプの違う僕らは、ますます疎遠になって

でもある日‥
僕は仕事で大きな失敗をして
担当番組を外されそうになって
彼女にもフラれて、ヤケクソになっていたとき

一人でふらりと入った『西麻布 鮨いち』
兄貴にそっくりな人が現れた

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