家族ぐるみ Vol.2

「いい加減にして!」怒りに震える美人妻...“家族ぐるみ”の集まりで起きたトラブルとは

人は、“繋がり”を求める生き物だ。

幸せになりたくて友を求め、恋をし、家族を作る。

そうして幸福な家庭を築いた者は、次第に自分たちだけでは飽き足らず、よその家族まで求めてしまう。

それが、底なしの沼だとも知らずに...。

マンネリな毎日に飽き飽きしていた海野美希(36)は、夫の海野誠(38)の提案で、誠の学生時代の友人2家族と食事を共にする

緊張の中で迎えた山本家と日向家とのランチは、それぞれの妻・山本律子と日向千花の友好的なムードによって、美希に「家族ぐるみの付き合い」への強い憧れを抱かせるのだった。

これはさらなる幸せを求め“家族ぐるみの付き合い”を始めた人々の物語。


カチャカチャとカトラリーを動かす音が、賑やかな談笑と子供の笑い声にかき消される。

ぎこちなく始まったランチ会だったが、料理を食べ始めてしばらくする頃には、当初の緊張などすっかり忘れてしまうほど楽しい時間を過ごすことができた。

久々に再会した夫たちの内輪トークがひと段落してくると、次第に3夫婦全員を巻き込んでの会話が盛り上がっていったのだ。

初めは愛想が無く見えた山本龍太も、話してみれば気のいい豪快な男性だった。

「俺はさぁ、本当嬉しいんですよ!こうして海野と、日向と、家族ぐるみで集まれることが本当に嬉しい。日向、お前がずっと海外にいるからこんなに開催が遅くなったんだぞー!」

そうはしゃぐ山本の姿は、まるで小さな少年のようだ。山本に釣られるように童心に返って笑う誠の笑顔も、学生時代の誠の姿を知らない美希にとってはとても新鮮で可愛らしく見える。

―良かった。初めはちょっと緊張したけど、真奈と2人で公園にいるよりもこの方がずっと楽しい!

だが、美希がそう思いながらグレープフルーツジュースのグラスに口をつけようとしたその時。

和やかな場にそぐわない、厳しい叱責の声が響き渡った。

「もう!いい加減にして!」

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