今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.24

暑い夏は爽やかなワインがいい!リゾート地生まれのワインは試す価値大アリだった!

柳「ワインには印象派も象徴主義もないけどね……。そんなリゾート地に負けず劣らず暑い日本の、飲みたいワインって条件が決まってくるよね。

ひとつは軽やかなこと。ねっとりしたテクスチャーだったり、オークの香りが強いワインはリゾート気分が削がれるからね。

もうひとつはフレッシュなこと。暑さの中、生き生きとした酸味が、喉の渇きを潤してくれる。そういった条件で選ぶなら、シチリアのワインもいい。」

――南イタリアですね?

柳「そう。イタリア半島を長靴に喩えるなら、つま先で蹴っ飛ばしたボールがシチリア島。その北東部にエトナ火山という活火山があるけど、この麓で造られるワインがいいのよ。

白はカリカンテやカタラット、赤はネレッロ・マスカレーゼから造られるんだけど、白も赤も南のワインとは思えないフレッシュさとミネラル感を備えてるんだ。それから……。」

バカンスの地ならでは、独自の製法が生む美味しい一本がある


――それから、それから?

柳「ギリシャのサントリーニね。エーゲ海に浮かぶこの島も、火山の噴火から生まれたんだ。火山灰が積もった絶壁の上に、白壁の家屋が張り付いている画像を見たことない?」

――はいはい、青いドーム型の屋根がついたきれいな家並み。あれがサントリーニ島なんですね。

柳「ネー(ギリシャ語のイエス)。ここではアシルティコという地品種が栽培されてる。ちょっとこれ見て。」

(写真を嵩倉に見せる)

――なんですか、これ? 鳥の巣?

柳「強い日差しと激しい海風からブドウの房を守るため、ブドウの蔓をぐるぐる巻き込んで鳥の巣状にする、この島独特の栽培法なんだよ。

火山灰土壌もあいまって、フレッシュでシャープな酸味をもち、ミネラル感たっぷりの白ワインが生み出される。これに炙り焼きして、オリーヴオイルを垂らしたタコさえあれば、外房の海岸もエーゲ海だよ。

んっ? 今度はシーツを広げて何してるの?」

――やだな〜、柳さん。ジュディ・オングの「魅せられて」に決まってるじゃないですか〜。

柳「クラリン、いったい何歳!?」

たとえば、こんな1本
「イエア・ワインズ タラシティス アシルティコ 2017」

フランスのボルドー大学で醸造学を学んだヤニス・パラスケヴォプロスが、サントリーニ島に植わる高樹齢(最高400年!)のアシルティコから生み出すワイン。アフターの塩っぽいミネラル感が、潮風漂う海辺のリゾートにマッチ。シーフードとの相性も抜群。

¥4,374/Vd'Oヴァンドリーヴ株式会社 TEL:044-299-9772


教えてくれたのは、柳 忠之さん

■プロフィール
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、ワインの達人が親身になって答える。

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