男運ナシ子 Vol.6

「女なら、男の都合に合わせろよ」。お見合い相手から否定され続けた、32歳キャリア女の悲劇

欠点のない、完璧な男などこの世にはいない。人には誰でも長所と短所があるものだ。

しかし、女性が絶対に許せない短所を持った男たちがいる。

浮気性、モラハラ、ギャンブル、借金、ストーカー…

そんな残念男とばかり引き寄せる女が、もしかしたらあなたの周りにもいないだろうか。

橘梨子(たちばなりこ)、32歳もその一人。人は彼女を男運ナシ子と呼ぶ。

この話は、梨子がある出来事をきっかけに、最後の婚活に挑む物語。彼女は最後に幸せを掴むことが出来るのか、それとも…


直樹からの一方的な深夜のLINEにストレスを感じていた梨子は、思い切って返事が出来ないと伝える。すると、直樹は豹変し、梨子を叱責し始めたのだった。


お見合い相手の直樹との2回目のデートは、梨子にとって辛く長い時間になっていた。

1回目のデートの後、深夜に送られてくるLINEに違和感は抱いていた。でも、まさかここまで酷い男だったとは想像していなかった。

梨子はワインを飲むどころか、すっかり食欲をなくし、目の前にいる直樹を冷めた目で見つめる。直樹は「女なら男の都合にあわせろ」と一方的に熱くまくし立てている。

―海外経験も豊富な直樹さんが男尊女卑で、しかもモラハラ男だったなんて…

「梨子さん、僕の気持ちわかってくれました?梨子さんは、雑誌に取り上げられるくらい、お仕事もバリバリしている。でも、それって男性を委縮させちゃうんですよ」

直樹は、自分のスマホの中に記録した梨子のインタビュー記事をおもむろに見せてくる。

≪私は仕事人間です。コスメプロデューサーの仕事は…長年の夢、生きがい、自分が一番輝ける場所だと確信しています≫

「仕事人間です!って宣言されても。結婚してもそのスタンスだとキツイですよね」

―会って2回目のこの人に、何でこんな事を言われなくちゃいけないんだろう。

ついさっき、一瞬でも分かりました、ごめんなさいと言おうとしていた自分を恥じた。モラハラ男は、謝るとますますエスカレートしてしまうのに。

これ以上、直樹に責められたくない。梨子は腹を決めて、口を開いた。

「会ったばかりの直樹さんに、私の仕事のことで何かご迷惑をおかけしましたか?」

真顔でそう尋ねると、直樹は慌てたように言葉をつなげる。

「いや、だから、結婚したら、仕事よりも家庭を優先してほしい。自分のことよりも僕のことを優先してほしいって言いたいだけなんだけど…理解できないのかな?」

直樹は、お見合いしたら即結婚、とでも考えているのか、梨子を妻にする前提で話をしてくる。

―絶対に、この人とは結婚したくない…!

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