2019.02.23
東京から2時間。「何もしない週末旅」を過ごすなら、箱根と熱海がいい。
土曜の昼に出て、日曜の午前にチェックアウト。その後は地元で人気のランチで旅を締めくくりたい!
とはいえ、ともに有名な観光地ゆえ、お店の数は相当数あり、選ぶのも難しい。
そこで、今回は箱根、熱海のランチスポットを厳選して、ご紹介する。
■景色も楽しめるのは、箱根ランチの特権です
東京からクルマ、電車ともにアクセスも抜群!山に囲まれた風景。芦ノ湖周辺には湖畔を眺める景色も。
箱根でランチを楽しむなら、おこもりから一転、眺望のいい場所が気分を爽快にする。
人気のピッツェリアから名物のそば、慈悲深い定食まで、ジャンル違いな3軒をご紹介!
開放的な芦ノ湖の眺望の下、本格ナポリピッツァを堪能
『ラ・テラッツァ 芦ノ湖』
[芦ノ湖]
箱根でリゾート気分を味わうなら、やはり芦ノ湖。しかし、どこを選べば正解か、大いに迷うところだ。
『ラ・テラッツァ』は少し足を延ばせば、界隈でも人気の箱根神社があるロケーション。
「玉村豊男ライフアートミュージアム」のほか、ショップも内包する複合施設『芦ノ湖テラス』のレストランという位置付けだ。
2階もあり、屋内だけで全100席という屈指のキャパを誇る。
芦ノ湖に面して遮るもののない開放的なテラスもあり、煌めく湖面を眺めながら優雅にランチが食べられる。
何よりピッツァが素晴らしい。本場ナポリの職人が造った巨大な石窯はキッチンの最前線に。ピッツァイオーロの加藤弘貴氏が胸を張る。
「粉と塩、トマトソースやチーズなど、美味しさの核となる素材はすべてイタリアから取り寄せている」
ピッツァは直径約30cmの大迫力。食べれば、その軽さに誰もが驚く。
「そう感じていただけたら本望です。ナポリの軟らかい生地を極限まで、薄く伸ばし、さらに発酵にも気を使って、軽さを追求しています」
絶好のロケーションに甘えることなく、どこに行っても通用する抜群のクオリティを志向する。芦ノ湖に来たら、ここは絶対だと確信する。
《入店のポイント》
週末のランチタイムは長いときで1時間のウェイティングになることもしばしば。ゆえに、正午よりも前に入店を。
匠の技と美意識に抱かれる箱根随一の人気そば店
『竹やぶ 箱根店』
[大涌谷]
自然の荘厳さを肌で感じることができ〝箱根のパワースポット〞とも称される、箱根・大涌谷エリア。
標高800m超えの位置に、そばの名店『竹やぶ 箱根店』はある。
決してアクセスが良いとはいえない立地ながら、多くの食通が「箱根に行くなら、ぜひ!」とこの地を目指すのは、天性の技とセンスでそば界の風雲児として名を馳せてきた名人・阿部孝雄氏が興した店だから。
採光の良い大きな窓の向こうには、豊かな自然が広がる。暖かくなれば、天気の良い日には窓を開け放つので、一層気持ち良く感じる。
約540㎡ある敷地のあちこちに、そば猪口や食器、ビー玉などで作ったオブジェがあり、実に独創的な雰囲気。
高台には窯もあり、小川に面した斜面には制作中だという五百羅漢の像がずらりと並ぶ。
現在、そば打ちは長男・亮輔氏が店主として一手に担い、孝雄氏は店を見守りつつ、日々創作活動を行っている。
もちろん、創業からの志を守り、契約農家から届く玄そばを日々石臼で挽いて打つそばは、風味も喉越しも上々だ。
ここならではの味わいと景色、阿部氏の世界観に、ひととき浸りたい。
《入店のポイント》
昼は予約不可。店頭で記帳して入店を待つ方式だが、回転は比較的速い。敷地内を散策して順番を待つのがおすすめ。
川のせせらぎと共に、箱根名物の定食を味わう
『知客茶家』
[箱根湯本]
観光客でごった返す、箱根湯本の駅前から歩くこと、約5分。ちょうど土産物屋が途切れた辺りに一本の橋が見えてくる。
周囲に漂う空気感は情緒ある温泉郷のそれ。先ほどまでの喧噪とは打って変わり、急に、遠方まで来た実感が込み上げてくる。
橋の袂に立つ、何ともノスタルジックな日本家屋が目指すランチスポット。
『知客茶家』は昭和13年から半世紀以上もの間、湯宿だった建物でそのまま営まれる和食店だ。
1階はフラッと立ち寄れる椅子席で日々賑わうが、ここは迷わず2階へ。2日前までの予約が必須という個室を押さえておこう。
ふたりなら窓のすぐ外に清流の流れる「月」がベスト。宿泊室だった頃の趣が残っていて、旅情も満載。手入れの行き届いた室内に、心は和む。
看板料理は豆腐と山芋。どれも素朴だが、沁みる美味しさ。食べ進めていくうちに、ゆったり流れる時間が贅沢に感じられてくる。
耳を澄ませば、せせらぎ。新たな価値観に出合えることも、旅の大切な効能だ。
《入店のポイント》
1階は予約不要だが、昼は混雑する。ぜひ予約して2階へ。スムーズに入店できる上、お得な専用プランも各種を用意。
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