―私は私。他の誰とも比べたりしない。
結婚して、出産する前まではこんな風に考えていたのに。
子供を持ち母となって、劣等感と嫉妬心に苦しめられる女たち。
未だかつてない格差社会に突入した東京で、彼女たちをジワジワと追い込むのは「教育格差」だった。
結婚により生活レベルが下がってしまった佐々木エミ。
森田実沙子との再会によって教育格差を実感し、焦燥感や共働きのストレスによって家庭は壊れかけていく。
一方で、金銭的な不安を持たず日々を過ごす実沙子は、夫の浮気疑惑が発覚し、幼稚園受験や妻・母としての重圧により円形脱毛症を発症するなど精神的に追い詰められていた。
さらにママ友トラブルに見舞われてしまったのをきっかけに、一旦疎遠となっていたエミと実沙子は再び距離を縮める。
エミの家庭は子供を中心にまとまりつつあるものの、実沙子の家庭には修復不能な亀裂が広がり、ついに離婚を決意したのだった。
ついに離婚を決意した実沙子
離婚を決意した私の心は、不思議と晴れやかでした。
誰に何を言われようと、その決意は揺らぎません。
私の必死の訴えを、平気で無視するような夫。そんな男に惨めにすがるのが、何ともバカらしく思えたのです。
それに、初めこそ離婚に否定的であった母ですが、私の円形脱毛症の話や......
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この記事へのコメント
全部公立出身でもエリートになる人は沢山いるし。
偽物の笑顔は子供に伝わってしまうから。
でも『一般的な生活』こそ、大変です。
お金の苦労をせずに子育てしてきた人が、心にゆとりを持った子育てを今から出来るのかな…