大人の余裕漂う、先輩の秘密兵器
ー頭、いてぇ…
昨夜の食事会の後、啓介は自分の不甲斐なさから、帰宅して更に缶チューハイを2本空けてしまった。
当たり前だが2日酔い状態となり、絶不調のまま何とかデスクにたどり着く。
「おぅ、啓介。珍しいな、お前がそんな顔してるの。午後までにはその顔直しとけよ!」
そう声をかけてきたのは、啓介が密かに憧れている先輩・藤岡(35)だ。
営業マンとしての過去の実績はもちろんのこと、マネージャーとして多数の部下を束ね、必要とあらば冷徹な決断の出来る彼は、啓介の目標でもある。男前なのに、奥さん一筋なところも尊敬していた。
そんな藤岡の言葉に刺激され、啓介は自分に喝を入れる。今日は午後から大事なクライアントとのミーティングもある上に、それまでにこなさなければいけないタスクも膨大だ。
だが、この日の午後にそれは起こった…。
「お前、何そんな新人みたいなミスしてんだよ!」
上司に大声を出され、啓介は萎縮する。
目の前の仕事に没頭するあまり、大事なクライアントからのミーティングの時間変更依頼の電話を取り損ね、さらにメールも見落としていたのだ。
実力至上主義の外資系メーカーにおいて、こうした小さなミスでも致命傷になりかねない。
ーやっちゃったなぁ…。
落ち込む気持ちをどうにか切り替えようとラウンジで一人コーヒーを淹れていると、藤岡がやってきた。
「どうしたんだよ、啓介。らしくないじゃん。なんかあったか?」
「先輩…」
啓介は、思わず今日の失敗から昨晩の失態までを赤裸々に打ち明ける。
「なんだよ啓介、散々だったんだな。聞いてるこっちは笑えるけどな」
藤岡は、申し訳なさそうに笑っている。特に、止まっている時計を見て笑われたのが面白かったらしい。
「笑い事じゃないっすよー…」
うなだれながら拗ねる啓介に、藤岡は自身の時計を指差して言った。
「俺の時計、スマートウォッチなんだけど光発電だから、ケーブルによるこまめな充電が不要なんだよね」
「そうなんですか?」
そう言って藤岡が見せてくれたのは、CITIZEN エコ・ドライブ Bluetoothだ。
見た目は普通の時計に見えるし、同僚がつけているオモチャっぽいスマートウォッチとは違い、上質なスーツにもしっくりと馴染んでいる。
「先輩の事だから、海外ブランドのめっちゃ高級時計とかつけてると思ってたけど、なんか意外です。でもコレ、 秒針の動きとかデザインとか、めちゃくちゃかっこいいっすね!」
「だろ?この見た目で、Bluetoothでスマホと連動してるとか、さりげなくていいよな」
それまでは時計はとにかく高級なものをつけてればいいという考えだった啓介。
「俺も買ってみようかな…」
思い立ったらすぐに行動するタイプの啓介は、藤岡に聞いた機能性に惹かれ、その日の帰宅時に早速CITIZEN エコ・ドライブ Bluetoothを手に入れたのだった。
そして、啓介の日常が徐々に変化していくのだった…。