かつて、自分が若手だった頃。遊び方や飲み方はすべて先輩が教えてくれた。
六本木や西麻布の艶やかさが日常になったとき、連れていかれた白金の桁違いの大人感に圧倒されたのを覚えている。
そう、後輩を一つ上の世界に誘い込むのは先輩の使命。
そして白金には、カッコいい先輩が素敵な大人の世界を教えるに相応しい名店が数多ある。シチュエーション別に五夜連続で紹介する。
第一夜では、デキるリーダーが催すべき、特別な打ち上げを。第二夜は、美しき女性経営者が後輩美女を誘う、艶やかな夜を覗き見。
さらに、業界人が集う秘めやかな宴が第三夜で開宴され、第四夜では白金住人だけが知るイタリアンで大人の余裕を見せつけた。
素敵な大人が後輩を誘う白金の夜、いよいよ最終夜。
男2人で飲む夜
―外資系金融勤務、シニアマネージャーの場合―
『福わうち』
残業終わりの22時。
「先輩、サク飯しませんか?」と声を掛けてきたのは入社7年目、隣のチームに所属する29歳の後輩だった。
「サク飯」と言いながらも、その表情は暗い。なんかありそうだな。そう察して、短く「いいよ」と答えて会社を出る。
社内の人間に聞かれたくない話もあ......
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