美しいひと Vol.7

「整形までしたのに…」初恋の彼に2度目の失恋。歪んでいく、整形美女の純粋な思い

「え、ちょっと…麗華!」

恵美の追いかける声が聞こえたが、私は振り返らなかった。

外はいつの間にか雨が降り始めていたけれど、気にせず濡れたまま歩く。せっかく綺麗に巻いた髪も、何度も手直ししたメイクも、もうどうでもいい。

彼女の話をする時、平塚くんは、微塵の躊躇も見せなかった。

それはつまり、私のことなんて、なんとも思っていないということだ。女として見ていない。眼中にない。

…整形までして美しくなったのに、スタートラインにすら立たせてもらえなかった。

ふと、握りしめたスマホが光るのが目に入る。画面を確認すると、恵美からのLINEだった。

“麗華どこにいるの?”
“彼氏がいるってほんとなの?平塚くんのことは、もう良いの?”

私を心配して送ってきたのだろう。しかし、彼女の親切心は益々私を苛立たせた。

もう良いの?だなんて。そんなの、良いわけがない。

けれど仕方がないじゃないか。平塚くんが私を、恋愛対象として見てもくれないのだから。


屈辱を蹴散らすようにして無我夢中で歩いていたら、気づけば私は俊介の住むマンションの前に立っていた。

決して、ここを目指して来たわけじゃない。しかし我に返った後も、帰ろうという気にはならなかった。

俊介は、花音に暴言を吐かれた私を庇ってくれた。それなのに私は、俊介を置いてき......


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