女子力の呪い Vol.4

3年あれば、女は別人。あわれな“暴走アモーレ”を最恐の“暴走マザー”に変えた呪いの正体とは

私たちには呪いがかけられている。

いつでもかわいらしく身ぎれいに、
だって「女の子なんだから」。
人の輪を乱さずに、まわりに気を配るの、
だって「女の子なんだから」
男性を立てて。プライドを傷つけちゃだめ、
だって「女の子なんだから」。

キャリアを手にし、妻や母となっても、影のようにつきまとう呪いの正体とは?

深夜のタクシーをぶっ飛ばす“暴走アモーレ”、綾女28歳。“女”を使って先輩の恋人すら略奪する情熱的な彼女は、3年後、どんな毎日を送っているのだろうか−


“愛のために”つっ走る綾女・31歳


7時38分。綾女(31)は腕を組み仁王立ちになりながら、ピクリとも振動しないスマホに全神経を注いでいた。

–まだ?まだ来ないの…?

もう20分もこの状態だ。

–ならば、こっちから出向くまでよ!

「運転手さん、元麻布まで。急いで!」

綾女はいつだって愛のために走る女だ。

かつては男のために。
そして今は、2歳になる最愛の娘のために。



芸能人や政治家の子息も通うというプリスクールの周りには、ベンツなどの高級車が行儀よく列をなしている。

いた。あの女だ…!

綾女は“標的”の存在を確認した。

彼女は入園式でもないのに上品な紺のセットアップを着込み、ママ友とにこやかに立ち話をしていた。綾女はさっと口紅を塗り直してタクシーを降り、つかつかと歩み寄った。

「今日こそお電話いただけるって話でしたよね?」

“標的”の顔色がみるみる青ざめるのが分かる。

「おたくの息子さんがうちの娘に乱暴した件ついて、きちんと話し合いたいんですけど…よろしいかしら?」

深夜のタクシーをぶっ飛ばし“暴走アモーレ”と呼ばれた女は、3年後、いわゆるモンスターペアレント…“暴走マザー”へと進化を遂げていたのだ。

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