2018.09.11
女子力の呪い Vol.2私たちには呪いがかけられている。
いつでもかわいらしく身ぎれいに、
だって「女の子なんだから」。
人の輪を乱さずに、まわりに気を配るの、
だって「女の子なんだから」
男性を立てて。プライドを傷つけちゃだめ、
だって「女の子なんだから」。
キャリアを手にし、妻や母となっても、影のようにつきまとう呪いの正体とは?
“女子力おばけ”と呼ばれた女、萌美25歳。常にハンカチを3枚持ち歩き「清楚で気がきく私」の演出に余念のない戦略家は、7年後、どんな毎日を送っているのだろうか–
理想的な結婚を手にした萌美・32歳
世の中には2種類の妻がいる。
結婚して何年経っても夫にレストランで誕生日を祝ってもらえる妻と、そうでない妻。
かつて“女子力おばけ”と呼ばれた女、萌美(32)は、もちろん前者だ。
今日は『タテル ヨシノ銀座』で迎える32回目のバースデー。繊細なネイルアートが施された指先で、萌美はメニューをめくった。
(※こちらの店舗は、現在閉店しております。)
「ランチでもメインは選べるのね。和牛のランプか、鴨か…テート・ドゥ・コション、って何かしら」
「萌美の好きなのにすればいいよ」
夫の雅人は、メニューに目を落とすこともなく、おだやかなほほ笑みを浮かべている。
7年前、萌美にハンカチを返すことを口実に、食事に誘ってくれた時と同じように。
◆
一人娘の萌美に“女子力の英才教育”を施した母は、よく言っていた。
「もえちゃん、女の幸せはいい男に選ばれるかどうかで決まるのよ」
母の言う“いい男”とは、理想の結婚生活を保証してくれる男と言う意味である。
そう、萌美の夫、雅人のように。
外資証券会社に勤める雅人は、36歳にして年収は2,500万超え。性格はおだやかで優しく、浮気もせず、萌美の誕生日はホテルやレストランでこうしてお祝いを欠かさない“いい男”だ。
そして萌美は思う。
25歳のころ夢にまでみた、理想の結婚生活。
それはまるで…
出口のない、地獄だった。
生活の心配はないし、若い彼氏はいるし。
ただ思い描いていた生活と違うってだけ?
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