
親から子へ引き継がれる“負の連鎖”。襲い掛かる不幸に、目覚めてはならない人格が覚醒する
「恵一…」
しゃがれ声の父が私の名前を呼ぶ。
「大輔を返しに来た」
ージジ…ジジジジ…
頭の中で蛾がさえずる。
「…橋上さん?」
弁護士の声が聞こえる。
「橋上さん!」
濁った水槽のように視界がぼやける。
......
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この記事へのコメント
しかも恵一は、大輔以外にも人格発症してるし。お父さん、お母さんが寝てる間に、...続きを見る恵一を連れて出ていって上げれば良かったのに。哀しすぎる…
そしてこの小説、書籍化すれば、何か賞とりそう。
暗いけど、面白すぎる。
君江にどうやって勝つんだろ〜
前話のコメントで三重人格とありましたが当たりでしたね。
そして今日も出てきたネルシャツ。
1人目の流産か死産した子が大輔だったんですね。
学生運動が絡んでくるとは思ってなかったー。なるほどそういう時代背景。
伏線回収もプロットもしっかりしてるしこれは本当に書籍化して欲しいと思うほどレベル高いです。
お父さんも恵一も救われて欲しいなぁ。