
新時代の実力派 贔屓にしたい若手注目株
※こちらの店舗は現在、移転しております。掲載内容は移転前の情報です。
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開業40数年、只今二代目奮闘中
昭和45年、四谷に開業した『後楽寿司』が二代目・綿貫安秀の名前を冠した店へと生まれ変わったのが、昨年秋。L字の白木のカウンターには父と息子が等しく陣地を取る付け台がふたつ、それぞれの前にはそれぞれのお客様が座る、不思議な「競合店」である。
「いやいや、もう息子の代ですから」と柔らかく語る父・進氏が息子・安秀氏にどれほど心を配っているかは、改装前の、父の握りと息子のつまみとの棲み分けでもわかっていたこと。今は息子への全権委任をほぼ終え、安堵の笑顔だ。
一方の安秀氏、実家の鮨店に入るもご多分に漏れず父との衝突を経験、一度はひとつ先の駅前で独立開業を試みるも、やはり、帰ってきた。
「実家での修行しか知りませんから」と、食べ歩きや友人の店の手伝いもしつつ、自らを磨く真っ最中。「仕入れで迷ったら、全部買います」という豪気な言葉は、それを受け入れる父の優しさの支えがあってこそ。それを息子も理解した上での親子鮨、共に成長するもよし、見守るもよしの一店。