Bの主張:焦らした期間に比例して、男は女を大切にしてくれる
大毅さんと初デートの日、私は妙にソワソワしていた。
32歳、独身。色白で少し目が細く、ふわっと優しい笑顔。見た目や肩書きも素晴らしいけれど、何よりも彼の性格が好きだった。
「留衣ちゃんと一緒にいると、楽しいなぁ。」
ほろ酔いになってきた大毅さんの一言に、ドキッとする。
彼のことを、もっと知りたい…。心の中ではそう思っていた。
「来週も、ご飯行かない?」
別れ際、大毅さんからの誘いに私は大きく頷いた。そしてこの日から、私たちはほぼ毎日のようにLINEをするようになったのだ。
“おはよう”から始まり、夜寝る前の“おやすみ”まで、たわいもない内容をやりとりする。こうして私たちは、会えない時間にも仲を深めていった。
そんな風に、ほぼ毎日LINEを続けていた私たち。
しかし3回目のデートの別れ際、大毅さんからこんなことを尋ねられ、私は思わず立ち止まって考えてしまった。
「この後どうしようか...家、来る?」
家に行きたい気持ちは、もちろんある。
でも、まだ3回目のデートだ。
“3の法則”なんて言葉があるが、3回目で果たして体を許していいのだろうか?男性は、簡単に手に入った女性にはすぐに興味を失くすというのはよく聞く話。
そして焦らした期間に比例して、その女性は深く愛されるとも言われている。
私は、次の一手を頭の中で必死に考えていた。
ここで体を許したら、相手の気持ちはすぐに冷めてしまう。大切にされる女、そして”愛され女”になるためには、ここで流されてはいけない。
焦らせば焦らすほど、相手は夢中になるはずだ。そう咄嗟に判断した。
「どうしようかな...また今度、お邪魔させてください」
結局その日は軽くハグをして別れた。仮に大毅さんの家へ行ったら、歯止めがきかなくなりそうだったから。
それにもう少しだけ、曖昧でトキメキがあるこの関係を続けておきたかったのだ。
「大毅さん、ごめんね。もう少し、ちゃんとした関係になってからがいいなと思って...待っていてくれる?」
「もちろん。留衣ちゃんのこと、僕も真剣に考えているから、そんなことで嫌いになったりしないし、焦ってもいないよ」
大毅さんの言葉通り、それからもプラトニックな関係が続いている。
相変わらず毎日のようにLINEは続いており、向こうの気持ちは高まる一方なのが、手に取るように伝わってくる。そして私たちは純粋に、一緒にいる時間を楽しんでいた。
「留衣ちゃんのこと、好きだよ。」
1ヶ月経った頃、大毅さんから放たれたこの一言に、私の焦らし作戦は功を奏したと確信した。
—ゆっくりと関係を進めていって、本当に良かった...。
結局それからも、彼は紳士的な態度を変えることはなく、約3ヶ月が経とうとしている。
そろそろ今夜、体を許してもいいかな…。
私は幸せな気分に酔いしれながら、大毅さんとの待ち合わせ場所に向かった。
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男女のAorB〜回答編〜:男が最終的に選んだのは、どちらの女性なのか!?
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この記事へのコメント
こういうのって正解とか法則はなく、うまく行く時は行くし、行かない時は行かない❣️と思う
ただ、男側からすると、どうしてもHがゴールというかある程度手に入ったと感じてしまう男も多いので、それまでにどこまで頑張らせるか。恋をさせるかは大事だよ、とモテ男に言われたことがあります。
それに、毎日lineして週2で会った...続きを見るりしていれば、2人の1か月は3か月のように感じるだろうし、3か月でも月1〜2ならさらっと経ってしまう。
東カレがどういう答えを出してくるのか、とても興味あります。若い子も読むだろうし、責任重大ですよ。笑