婚活は、ビジネススクールで!? Vol.2

好条件過ぎる医師との、2度目のデート。結婚の予感に浮かれる女に降り掛かった予想外の仕打ち

「あれ?由利が、そんな可愛らしいブラウス着てるの、初めて見たかも。もしかして、彼の趣味?」

すると由利は、左右を見渡して誰の耳にも届かないことを確認すると、小さな声で言った。

「絶対、内緒にしてね。私…結婚相談所に登録したんだよね」

「え!?」

由利は、胸元のフリルの端をつまんで言った。

「そこのカウンセリングで、今持ってる服、ぜーんぶダメ出しされちゃった。婚活ファッションに“個性”は要らないんだって」

たしかに由利はクールビューティー系で、ネイビーのスーツが一番似合うイメージだ。私服でも、リボンや花柄と言った甘い雰囲気の洋服を着ているのは見たことがない。

「最近になって、さすがに焦ってきたのよ。私、咲良と違ってモテないしね」

「……そんなことないよ」

そう否定しながらも、たしかに咲良が知っている限り、由利に最後に彼氏がいたのは、3年前まで遡る。

由利は特段美人というわけではないが、透明感のあるきめ細やかな肌と切れ長の目が、彼女の知性的な雰囲気を際立たせている。

しかし如何せん、優秀な由利には隙がなさすぎると咲良は常々感じている。お食事会にも何度か一緒に行ったことはあるが、その後進展があったという話は聞いたことはなかった。

「もし若さが武器になるのなら、早いうちに利用しようと思って登録したの」

「でも…昇進決まったのに結婚するの?」

「昇進するから、だよ。早いうちに色々済ませておいて、30代はバリバリ仕事したいの。結婚に悩んでる時間って、もったいないでしょ」


―長く仕事するために早く結婚、っていう発想もあるのね。

「結婚するまでは、とりあえず仕事」としか考えてこなかった自分とは、真逆の婚活への意気込みがあることを知って、咲良は素直に感心した。

そして由利の思わぬ告白に、結婚が決まるまでは誰にも言わないでおこうと思っていたお見合......


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