残念極まる男 Vol.8

生まれも育ちも田園調布3丁目の一級建築士。男は年収よりも“育ちの良さ”が大事なのか?

一流の仕事につき、高い年収を稼ぐ東京の男たち。

世の中の大半の女性が結婚を夢見る、いわゆる“アッパー層”と呼ばれる人種である。

しかしその中でも、ハイスペであるが故に決定的に“残念な欠点”を持つ男、というのが存在するのだ。

元彼を35歳の美女・恭子にとられて傷心中の瑠璃子は、彼を忘れるためにハイスペ男との出会いを積極的に繰り返すが、なぜか残念男たちを次々引き寄せてしまう。

瑠璃子が出会う、“残念極まる男”たち。あなたも、出会ったことはないだろうか?

先週は、自慢と嘘で塗り固められた外銀マン・ユウスケと出会ってしまった瑠璃子。さて、今週は…?


白金高輪の中華料理店『蓮香』で食事をしながら、瑠璃子は深いため息をついた。

「瑠璃子ったらさっきからこの世の終わりみたいな顔して…。元気出してよ」

同僚に慰めの言葉をかけられ、瑠璃子は精一杯の作り笑いをして返す。瑠璃子が落ち込んでいる原因は、他でもない恭子と周平の件である。

今日、あのふたりは結婚式を挙げたのだ。その幸せそうな様子を、式に参列している理奈のFacebookから見てしまい、瑠璃子はショックを受けていた。

「でも、瑠璃子、周平君と付き合う前は年収の高い男ばっかり狙ってたのにね。周平君にそこまでこだわるとは意外だったなあ」

確かに周平の年収は、ここ最近瑠璃子が出会っているようなハイスペ男には到底及ばない。

それでも周平の立ち振る舞いや雰囲気には、彼の育ちを感じさせるような品の良さが常に漂っていた。決して大金持ちではないが、きちんとした家庭でしっかりと躾けられて育ったことが伝わってくる。

瑠璃子は彼のそんなところも好きだったのだ。そのことを同僚に伝えると、彼女は何度も頷きながら言った。

「ああ、なんかわかるなあ。結局、人の価値観を形成するのって、育ちだよね。そう思うと、年収なんかよりも育ちが一番重要かもしれないね」

その数日後、瑠璃子は運命的な出会いをした。

そしてその相手はまさに、「育ちの良さ」が前面に出た男だったのである。

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