パーフェクト・カップル Vol.4

パーフェクト・カップル:家族を守るための、妻の「完璧な演技」とは?

誰もがインターネットやSNSで監視され、さらされてしまうこの時代。

特に有名人たちは、憧れの眼差しで注目される代わりに、些細な失敗でバッシングされ、その立場をほんの一瞬で失うこともある。

世間から「パーフェクトカップル」と呼ばれる隼人と怜子は、一挙一動が話題になり、「理想の夫婦」ランキングの常連として幸せに暮らしていた。だが結婚6年目、夫が女の子と週刊誌に撮られてしまう

その女の子が夫の元恋人だったこと、ツイッターにも画像が拡散され始めたことから、妻は夫婦で週刊誌のインタビューに答えることを決意。そして取材当日、記者が自宅にやってくるが…。

「世間の目」に囚われ、「理想の夫婦」を演じ続ける「偽りのパーフェクトカップル」の行く末とは?


「巻頭の見開きが私たちの特集なんて…売れるのかな、って主人と笑って心配してたんですよ。」

私は記者にそう言った後、「ね?」と、隣に座る夫・隼人に微笑みながら同意を求めた。その瞬間フラッシュがたかれ、2秒、3秒…。

私は、シャッター音が響くたびに、右手をさりげなく夫の手に重ねたり、膝にを置いたり動かしてみる。

しばらくすると、隼人が困ったように笑いだし、私から目をそらして言った。

「僕は妻と違って、写真撮影に慣れていないので、ぎこちなくなってますよね、すみません。動画じゃないと、どうしていいのかわからなくて…。」

本当に申し訳なさそうな夫の言葉に記者たちが笑って、私は自分が写真のためにポーズを決めていたことに気づく。

―ああ、これは仕事じゃなかった。

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