―どうして私が、こんな辺鄙な土地に住むの...?―
幸せな家庭を築くことを夢見て、コツコツと女としての人生の駒を進めてきた大手航空会社CAの美波(ミナミ)、27歳。
ルックス・収入・性格とともに完璧な港区男子・孝太郎と出会い、順調に婚約まで済ませた、まさに幸せの絶頂期。
のほほんとしたお嬢様気質の彼女を待ち受けていたのは、「浅草に住もう」という彼の突拍子もない提案だった。
「あ...浅草...?」
孝太郎のあまりに予想外な発言に、美波は思わず思考が停止した。
―なんで“浅草”……??
あの街には浅草寺のイメージしかなく、小学校の遠足で訪れたり、高校生の頃に隅田川の花火大会を観に行った以来、久しく足が遠のいている。大人になってから、浅草......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
そのままの自分で勝負すれば、価値観の合う人も見つけられるだろうし、友達からも下町の成り上がりなんて言われないのにね。
価値観違いすぎるし、別れた方が良さそう。