東京を生きる女たちは、もう気がついている。
「素敵な男の隣には、既に女がいる」という事実に。
自分が好きになるくらいの男を、他の目ざとい女たちが見過ごすはずがないのだ。
不動産会社で秘書をしている繭子(29歳)は、商社勤務の洋平(30歳)と付き合って2年になる。
30歳までに結婚を決めたい繭子だが、洋平からプロポーズの気配がなく焦りを募らせている。
そんな折、普段と様子の違う洋平に第六感が働いた繭子は、咄嗟に嘘の予定を彼に知らせるのだった。
繭子side−誰と比べているの?
そろそろ寝ようかというタイミングで、電話が鳴った。
「あ、繭ちゃん?まだ起きてた?」
飲んだ帰りだろうか。
タクシー運転手に「東3丁目まで」と伝える声が遠く聞こえたあと、洋平の声が耳元に戻る。
彼はだいたい飲んだ後、皆と別れ一人になったタイミングで私に連絡をよ......
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この記事へのコメント
女の怖さを分かってない
繭子も彩乃もどっちも怒らせると怖いんだよ
思い知るがいい
でも、隠れてコソコソ浮気するような男は、ハッキリ現場を押さえて自分の気持ちにケリをつけて次に行くべきかも。