吉岡さんは自炊はするんですか?
「京都にはお出汁の文化が根付いています。なので、飲食店に伺った際は、お店の方とお出汁の話をします。どういうお出汁を使っていますか?と。私も時間がある時には、お出汁をひいてお料理をします」
得意料理は何でしょう?
「う〜ん、おばあちゃんから教わった和風グラタンですね。コンソメを和風出汁に代えて、百合根、白カブなどを入れた真っ白なグラタンです」
吉岡さんが出汁をひいて和風グラタンを作る姿は、とてもしっくりくる。
六本木をジャージで歩いていた吉岡さんではあるけれど、高名な監督や演出家と仕事をする機会も増えてきた。そういう方々の遊び方を見て、粋だと感じる瞬間もあるという。
「たとえば監督だったり先輩の役者さんが、若いコを連れてご飯に行くことがあります。そういう時、〝久しぶり〞とか〝お母さん、いつものね!〞というやり取りを見ると、大人だなと思いますね。
私も、疲れてるみたいだから温かいの用意するよ、と言ってくれるお店を東京につくりたいですね」
大躍進だった2017年を、吉岡さんはこう振り返る。
「一分一秒も気を緩める時間がないほど、挑戦させていただいた年でした。神経を研ぎ澄ますと言うと大げさですけど、全部が新しくて全部がプレッシャーでした。それと闘いながら自分を高めることができた、手応えのある年だったと思います」