浅草で大人の粋を学べ Vol.3

〆はいくらも乗っけちゃえ!毛ガニ×バター鍋が最強に旨い!

「かに大根鍋」(19,000円 ※要予約)。最初のインパクトから〆まで全てが旨い!

寒い季節に恋しくなるのは、身も心も温めてくれる鍋。

都内随一の強烈なビジュアルで食べる前から圧倒される、『牧野』の「かに大根鍋」をご紹介しよう。

毛ガニにバターを加え、さらに〆にはイクラまで登場する、ずる過ぎる美味しさなのだ!

生きた北海道産の毛ガニを仕入れ、その日にさばくのがこだわり。身は甘く、甲羅には味噌がたっぷりと詰まっている

まかないから発想を得た裏メニューが看板鍋へ!

『牧野』で「かに大根鍋」を始めたのは1980年代頃のこと。元々、まかないとして食べていた「豚大根鍋」からヒントを得て、豚肉の代わりに蟹を入れたのが始まりだ。

当時は接待も多く、ふぐを食べ飽きているお客様のためにこっそりと裏メニューとして始めたものだったそうだ。

メニューに載せたのもここ十数年のことだが、その美味しさから徐々に口コミで話題が広まっていき、今やほとんどの人が「かに大根鍋」を目当てに訪れるという。

大根はその時期により産地を変えながら、その時期一番みずみずしく大ぶりのものを仕入れている。この日は千葉県成田産を使用

バターのコクと唐辛子の辛みが鍋の味わいをさらにアップさせる

鰹出汁をベースに白味噌を加え、一度炊いてから冷まして味をしみこませた唐辛子と大根を投入。そこへ豪快に蟹を入れて、しばらく煮込んで完成。

蟹から出るいい出汁が鍋全体に広がり、席に運ばれてきた瞬間、あたりをいい香りが満たしていく。

さらに、そこにバターがコクをプラスし、唐辛子がピリッと味を引き締める。この2つの名脇役の働きにより、一層美味しさを増すのだ!

たっぷりと味噌や身が詰まった大きめの毛ガニを仕入れるのも、こだわりのひとつ

かに味噌をかきだし、さらに旨みをプラス

生きたまま仕入れる毛ガニは予約時間に合わせてばらし、すぐ鍋に投入。そうすることで旨味がそのまま客席へと運ばれ、柔らかく、ぷりぷりとした身の食感が味わえる。

また客席に運ばれて来たと同時に、甲羅の裏に潜んでいるかに味噌をかきだし、出汁に溶かしていく。これによりさらに旨みがアップし、ひと口飲んだだけでも悶絶しそうなほど、極上のスープが完成するのだ。

「生のまま鍋に入れることと、かに味噌の味わいで、鍋の味が完成しているのよ」と女将は語る。

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