東京シンデレラ Vol.4

東京シンデレラ:「純粋に、好きなの」。条件で男を選んでいた女の、裏切りのような言葉

私たちは、東京にいる限り夢を見ている。

貧しい少女にガラスの靴を差し出す王子様が現れたように、いつかは幸せになれると。

だが必ず、自分が何者でもないと気づかされる時が来る。

神戸から上京し、港区女子へと変貌を遂げる真理亜と、その生き様を見つめる彩乃。

彼女たちが描く理想像は、現実なのか、それとも幻なのか...

上京初日から華やかな生活を送る真理亜。その一方で、劣等感を覚える彩乃。しかし遂に男性の力を借り、変わり始めた彩乃だったが...


「彩乃ちゃん、その靴今季の新作?可愛いね。」

真理亜と『ザ・ラウンジ by アマン』でアフタヌーンティーの約束をしていた木曜日の午後。

私は最近手に入れた、15万ほどする今季新作の靴を意気揚々と履いていた。

「そうなの、お店に行ったら一目惚れしちゃって。 」

少し自慢げに話すものの、心のどこかがざわついている。

「そうなんだぁ。...何か、彩乃ちゃん雰囲気変わった?」

真理亜の発言に、少しどきりとする。松田に紹介してもらって最近付き合い始めた、佐藤という彼の影響で、自分が少しずつ変わり始めたことは、私が一番感じている。

「そうかな?あまり変わらないと思うけど。」

心が、チクリと痛む。

でもきっと、東京に住んでいる女性ならば一度や二度くらい、男性から見初められ、素敵な思いをしたことなんてあるはずだ。

そう思いながら、アフタヌーンティーで運ばれてきた、可愛らしい靴と鞄の形をしたクッキーをつまんだ。

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